知立連続立体交差事業は正式名称、西三河都市計画・都市高速鉄道 知立駅付近連続立体交差事業 名鉄名古屋本線・三河線といい、知立駅周辺は、名鉄名古屋本線・三河線によって市街地が分断され、知立駅の東の名古屋本線と三河線の接した踏切りでは、遮断されている時間が一日10時間50分ときわめて長い状況にあり、朝夕のラッシュ時は特にひどく「開かずの踏切り」と呼ばれているため、高架化する事になりました。
◆参考資料、引用
→愛知県 知立連続立体交差事業
■過去の記事
→2015年1月18日投稿 名鉄知立連続立体交差事業
→2015年10月18日投稿 名鉄知立連続立体交差事業
→2016年2月19日投稿 名鉄知立連続立体交差事業
■概要
・名称: 西三河都市計画・都市高速鉄道 知立駅付近連続立体交差事業 名鉄名古屋本線・三河線
・区間: 約4.26km
(名古屋本線:約1560m、三河線(豊田市方面)約1160m、三河線(碧南方面約1540m))
・着工予定:2010年度
・竣工予定:2023年度
・総工費:約610億円
(2016年9月9日撮影)
国道155号線とのアンダーパス部分です。
更にもう少し西へ進むと知立連続立体交差事業の西端部分となります。
市道(都市計画道路宝町線)との平面交差部です。
現在は仮線によって踏切が2か所に分かれています。
知立駅西側は名鉄名古屋本線の名鉄名古屋方面となりますが、豊橋方面の線路はまだ仮線に移設されておらず、岐阜方面のみ仮線に移設されていました。
ちなみに旧岐阜方面の線路は撤去されています。
折り返し、入れ替え用のポイントが設置されていますが、上下線の間隔が広いのでちょっとした留置線っぽくなっています。
知立駅の仮設跨線橋です。
豊橋、東岡崎、西尾方面の6番線は仮設ホームに移転していないので古いホームのままです。
5番ホームまで仮設のホームに移りましたから、これから移転するために仮ホームの工事をする計画となっています。
旧4、5番ホームです。
4番線は刈谷、碧南方面、5番線は名鉄名古屋、岐阜方面のホームとなっています。
今現在、見ただけでは旧4、5番ホームは一度解体されて再度造り直すのか、再利用するのかわかりませんが、現在の6番ホームは旧4、5番ホーム側に移転します。
駅構内も本線岐阜方面の線路は撤去済みとなっています。
ここで解説だけではわかりにくいので知立駅で撮影した、駅の構内図を載せておきます。
南側から1番線は無く、2番線(三河線豊田市方面)、3番線も欠番で4番線(三河線刈谷碧南方面)、5番線(岐阜方面)、6番線(豊橋方面)となっています。
こちらは知立駅構内で撮影した工事進捗の状況と進め方の図です。
進捗状況は線路配置やホームなどが複雑で非常にわかりにくいですが、現在は赤丸を記したSTEP2の段階となります。
乗り換え案内表示器です。
通常の電光掲示板と違い、こちらは一画面タイプのものです。
階段の目の前にあるおかげで複雑な知立駅でもスムーズに乗り換えができます。
仮設の跨線橋です。
鉄骨造で設備がむき出しですが、仮設仕様にもかかわらず幅が広く、自動販売機も設置されています。
駅設備というと待合室も思い浮かびますが、仮設ホームにはしっかりと整備されています。
冷暖房完備か見てくるのを忘れたので何とも言えませんが、冷暖房があると酷暑の真夏や極寒の真冬でも我慢せずに電車を待てるので必要不可欠です。
少し古い記事ですが東洋経済新報社の記事で各私鉄の駅待合室設置率ランキングが公表されていました。
最後の頁に大手私鉄のランキングが公表されていましたが、名鉄は未回答or回答拒否で数値が出ていませんでした。
名鉄は駅数が非常に多い割に利用者数が関東や関西の鉄道に比べてそれほど多くなく、それに準じて待合室の設置駅数も少なくなり、数値を出すことができなかったのではと思います。
これは経費上、どうしても仕方のないことではありますが、自家用車に流れてしまう利用者を取り込むためにはサービスの一環として、乗降客数1万人程度以上などの条件を付けて待合室が整備されればなと思います。
東洋経済オンライン 初公開!私鉄の「駅待合室」設置率ランキング
岐阜方面は大勢の人が特急、快速特急に乗り換えます。
知立駅は2014年度の一日平均乗降客数は31,303人(名鉄全駅8位)と2010年前後から横ばい、微増、微減を繰り返していますがほぼ変わりません。
ただ、1992年の一日平均乗降客数は約4万人だったので、トヨタが攻勢の三河地区ではありますが、モーダルシフト(自動車での移動を電車やバスへ転換する)やパーク&ライド(駅から遠い自宅から自動車で駅へ向かい、駐車or停車させて鉄道へ乗り換える)等が普及して利用者が増え、駅周辺が賑わえばいいですね。
ちなみに駅徒歩6分圏(半径500m)人口は約5,000人、全産業従業者数約5,000人で利用率は非常に高くなっています。
出店戦略情報局 知立駅
知立駅の北口改札口です。
北口駅前では再開発事業が行われ、21階建ての都市型超高層住宅と1-2階には商業施設、更には立体駐車場も整備される計画です。
住戸は107戸を予定しており、名鉄不動産が参加組合員ということですが、こちらの詳細はまた後日記事にします。
知立駅東側の踏切です。
現在は3か所に分かれているため、車が立ち往生する可能性が高く、通行の安全を確保するために警備員が配置されています。
名鉄三河線方面の様子です。
こちらはまだ高架化工事に着手していませんでした。
名鉄名古屋本線は岐阜方面のみ仮線に移設、豊橋方面はこれから移設予定です。
少し前に名鉄でも駅ナンバリングが行われ、知立駅はNH19番、MU01(三河線海線)、MY01(三河線山線)となりました。
駅ナンバリングは来日した外国の方々がわかりにくい日本語ではなく、アルファベットと数字で識別できるようにと設置されました。
話は変わりますが名鉄は高度成長時代、パノラマカーや日本初の冷房付き一般通勤電車を走らせ、日本の鉄道界に変化をもたらすトップランナーという印象でしたが最近はあまり斬新なことは行わず、静かで堅実な印象です。
名古屋駅再開発やリニア開通を控え、首都圏からも大勢の方が名古屋を訪れるようになると思われますので、クルマ社会名古屋で唯一、広大な路線網を持つ名鉄に斬新で面白味のある発想で名古屋都市圏の公共交通整備からまちづくりを引っ張いき、社会構造やライフスタイルを変えていってくれたらなと思います!
整理番号k-2016-09-09
2016/09/17
Comments 2
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Re: No title
言われてみれば急行停車駅にはほぼありますね。
ただ、冷暖房完備の待合室がどの駅にあったのかなど覚えていないので定かなことは言えませんが、冷暖房があると快適かなと思いました。
天白区の人
No title
名鉄は比較的急行以上の停車駅には待合室がある印象があります。あの地下鉄鶴舞線相互乗り入れ駅である「上小田井駅」にもあります。
同じ外を走るJR東海の駅には待合室が新幹線のホームくらいしかないような・・・
知立のホームも複雑ですが、犬山駅も実は結構ややこしいです。