2022/04/09
岐阜市新庁舎 |
岐阜市新庁舎は、岐阜県岐阜市司町の岐阜大学医学部等跡地に建つ地上18階、高さ84.45mの超高層庁舎です。
1966年に竣工した旧庁舎は、建物の老朽化が進んでいたほか、庁舎内の狭隘やバリアフリー上の課題、庁舎の分散化などの課題が顕在化していたことから、新庁舎建設が推し進められました。
フロア構成は、1~ 3階に市民窓口、1階に十六銀行や郵便局、売店、市民交流スペース 「ミンナト」、2階にレストラン、市民多目的スペース、4階に議場、議会部門、5階に市長室、プレスルーム、6~7階に常設の災害対策本部室などの危機管理部門、8階に設備機器室、9階に企画・財政市民生活政策、10階にぎふ魅力づくり、福祉政策、11~12階に内部管理、13階に経済、農業、市民協働推進政策、14階に環境、15階に展望スペース「つかさデッキ15」、15~16階に建設、17階にまちづくり、展望スペース「つかさデッキ17」、18階に教育、子ども政策となっています。
庁舎機能面では、出生、婚姻、転入、転居などライフイベントに関する手続きをワンストップで取り扱う「総合窓口」の開設のほか、窓口を1~3階の低層階に集約し、来庁者の移動の負担を軽減しています。
また、国の基準において、耐震安全性の分類がⅠ類となる災害対策の指揮命令拠点施設は、「特に構造体の耐震性能の向上を図るべき施設」と位置づけられていることから、防災機能の向上もなされており、新庁舎は基礎免震構造の採用などにより、通常の建物の1.5倍の耐震性能を確保した建物となっています。
他にも浸水対策で庁舎1階の床レベルを周囲のレベルより1m以上の嵩上げ、災害時の救助活動や救援物資の受け入れに活用可能な屋上緊急救助用スペース(ホバリングスペース)が設けられています。
起工式は2018年4月27日、新庁舎工事着手は2018年5月、新庁舎立体駐車場の工事着手は2019年9月、竣工は新庁舎が2021年1月、新庁舎立体駐車場2021年1月、外構工事が2021年3月、完成式典が2021年4月9日となっており、2021年5月6日に開庁しています。
参考資料、引用元
・岐阜市 新庁舎建設
・岐阜市 新庁舎実施設計説明書
・岐阜市新庁舎建設
・岐阜市新庁舎建設事業
過去の記事
→2017年3月12日投稿 岐阜市新庁舎
→2017年5月23日投稿 岐阜市新庁舎
→2018年11月24日投稿 岐阜市新庁舎
→2019年3月19日投稿 岐阜市新庁舎
→2019年7月21日投稿 岐阜市新庁舎
→2019年11月22日投稿 岐阜市新庁舎

概要
・名称 岐阜市新庁舎
・計画名 岐阜市新庁舎
・name Gifu City Government New Building
・中文名 岐阜市政府新大楼
・所在地 岐阜県岐阜市司町40番地1
・用途 新庁舎:事務所(庁舎)
新庁舎立体駐車場:自動車車庫、倉庫等
・階数 新庁舎:地上18階
新庁舎立体駐車場:地上5階
・高さ 新庁舎:84.45m
新庁舎立体駐車場:24.85m
・構造 新庁舎:鉄骨造
新庁舎立体駐車場:プレキャストコンクリート造
・基礎工法 新庁舎:直接基礎
新庁舎立体駐車場:直接基礎
・敷地面積 20,187㎡
・建築面積 新庁舎:5,744㎡
新庁舎立体駐車場:3,870㎡
・延床面積 新庁舎:39,504㎡
新庁舎立体駐車場:17,138㎡
・着工 2018年4月27日
新庁舎:2018年5月
新庁舎立体駐車場:2019年9月
・竣工 2021年4月9日※完成式典
新庁舎:2021年1月
新庁舎立体駐車場:2021年1月
外構工事:2021年3月
・建築主 岐阜市
・設計 佐藤総合計画・司・Ai設計共同体(佐藤総合計画、司設計、Ai設計室)
・施工 大日本土木・市川工務店・岐南興業・共栄土木建築 共同企業体
・最寄駅 岐阜、名鉄岐阜
(2019年10月29日撮影)
位置図
配置図

出典:岐阜市
立面図

出典:岐阜市
断面図

出典:岐阜市
イメージパース

出典:岐阜市
南東側から見た岐阜市新庁舎の様子です。

南東側から見た岐阜市新庁舎低層部分の様子です。

議場部分の様子です。
議場は、内・外観ともに、繊細な線の重なりや柔らかな光の温かみといった、ぎふの伝統文化を感じさせるデザインとし、訪れた人々を優しく包み込むような空間となっています。
また、議場部分の屋根は亜鉛合金めっき鋼板による湾曲した屋根となっており、長良川の流線をイメージした流線形デザインとなっています。

「議場」の内観イメージパースです。

出典:岐阜市
岐阜市新庁舎の高層部分の様子です。
建物角が丸みを帯びた外観となっていることが特徴で、室内天井へ自然光を導く「リフレクトフィン」やペリメーターゾーンの空調を行う「ウォールスル―空調機」の設置など、パッシブデザインが採用されています。

南側から見上げた岐阜市新庁舎の様子です。

南側から見た岐阜市新庁舎低層部分の様子です。

南東側から見た岐阜市新庁舎の様子です。

南側には国旗掲揚塔と県旗掲揚塔が設置されています。

岐阜市新庁舎の低層部分、エントランスの様子です。

「エントランス」の内観完成予想パースです。

出典:岐阜市
エントランス南側には、タクシーベイと車寄せが配置されています。

案内サイン類です。

現地に掲載されている岐阜市新庁舎の配置図です。

現地にて撮影
岐阜市役所の銘板石です。

駐輪場です。204 台/全441台が整備されました。

新庁舎立体駐車場です。駐車台数は432台となっており、内訳は一般車両354台、ハートフル車両27台、公用車49台、観光バス2台となっています。

駐車場出入口の様子です。
新庁舎立体駐車場の1階には、バス停留所「岐阜市役所・メディアコスモス」バス停が設置されています。

北側には、「旧岐阜県庁舎(旧・岐阜県岐阜総合庁舎)」が建っています。
1924年10月竣工の地上3階、地下1階の庁舎で、設計は清水正喜(岐阜県営繕課主任技師)、矢橋賢吉、佐野利器、施工は銭高組となっています。
デザインはモダニズム的志向が見受けられ、立体美、重厚な表現に配慮されていると共に装飾などは最小限に抑えていることが特徴です。
当初の計画では、庁舎正面に地上11階の塔が建設される計画となっていましたが、関東大震災により急遽変更され、塔の建設は中止されています。

北東側から見た岐阜市新庁舎の様子です。

北側から見た岐阜市新庁舎低層部分の様子です。

庁舎エントランスの様子です。

北側のメディアコスモスと岐阜市新庁舎の間には「みんなの広場 カオカオ」という広場が整備されています。

撮影した日は積雪と凍結の影響で閉鎖されていましたが、屋外階段を経由して屋上庭園の「みどりの丘」や「平和の鐘」にアクセスできます。

北西側から見た岐阜市新庁舎の様子です。

北西側から見た岐阜市新庁舎低層部分の様子です。

北西側から見た岐阜市新庁舎高層部分の様子です。

4階北側には、屋上庭園の「みどりの丘」や「平和の鐘」があります。

「みどりの丘」、「平和の鐘」の完成予想パースです。

出典:岐阜市
北西側から見た岐阜市新庁舎の様子です。

岐阜市新庁舎北側に建つ岐阜市中央図書館「みんなの森 ぎふメディアコスモス」の様子です。
みんなの森 ぎふメディアコスモスは、岐阜大学医学部・附属病院跡地の市街地再開発事業により建設された地上2階、地下1階の図書館機能・地域交流機能を持つ複合施設・公益文化施設です。
2015年に竣工した伊藤豊雄設計の図書館で、鉄筋コンクリート造、鉄骨造、木造の混構造となっており、地下水が豊富な特徴を活かして、伏流水を使用した輻射冷暖房を採用していることが特徴となっています。

敷地西側の「せせらぎの並木 テニテオ」の様子です。

岐阜市新庁舎の完成予想パースです。

出典:岐阜市
岐阜シティ・タワー43展望台から見た岐阜市新庁舎の様子です。

整理番号B-0498-07竣工