2022/05/15
稲荷公園アリーナ計画/アピアショッピングセンター・稲荷町駅前再開発計画 |
稲荷公園アリーナ計画/アピアショッピングセンター・稲荷町駅前再開発計画は、富山県富山市稲荷元町2丁目、稲荷園町の一帯、約20万㎡で計画されている大規模再開発事業です。
施設構成は、現在、ショッピングセンターの「アピア」が建っている場所にショッピングセンターと地上17階程度の高層タワー型マンション、稲荷町公園運動広場のある場所に1万人規模の全天候型アリーナとホテル、飲食店が建設され、富山地方鉄道稲荷町駅を跨ぎ、各施設をデッキレベルで接続する計画となっています。
また、稲荷公園は富山市が管理する公園となっていることから、公園に施設を設置して運営する民間事業者を公募により選定する制度である「Park-PFI制度」を導入するものとされています。
竣工予定は、2027年となっており、2022年5月時点では既存建築物が建ち並び、稲荷町公園運動広場として供用されている状態となっています。
参考資料、引用元
・アピア 「稲荷公園を軸にした再開発計画」などの報道記事について

出典:北日本新聞
概要
・名称 稲荷公園アリーナ計画/アピアショッピングセンター・稲荷町駅前再開発計画
・計画名 ---
・name Inari Park Arena Plan/Apia Shopping Center・Inarimachi Ekimae Redevelopment Plan
・中文名 稻荷公园竞技场计划/阿皮亚购物中心・稻荷町站前再开发计划
・所在地 富山県富山市稲荷元町2丁目、稲荷園町
・用途 アリーナ、ホテル、商業施設、共同住宅 等
・開発面積 約200,000㎡
・着工 ---
・竣工 2027年
・建築主 ---
・設計 ---
・施工 ---
・最寄駅 稲荷町
(2022年5月2日撮影)
位置図
北西側から見た稲荷公園アリーナ計画 計画地の様子です。
公園に施設を設置して運営する民間事業者を公募により選定する制度である「Park-PFI制度」により、アリーナの整備が計画されています。
「Park-PFI制度」の先行事例としては、東京・渋谷の「RAYARD MIYASHITA PARK(レイヤード宮下パーク)」や名古屋・栄の「Hisaya-odori Park(ヒサヤオオドオリパーク)」が有名です。

稲荷町公園運動広場の西側は1万人規模の全天候型アリーナ、東側はホテルとなる計画で、中央付近に稲荷公園からアピアを繋ぐデッキが配置されます。

赤江川の北東側には、「稲荷公園」が広がっています。

再開発計画地西側には、立山黒部アルペンルート営業案内・団体予約販売予約センターがあります。こちらも低密度な土地利用となっているため、再開発を機会にこちらの土地活用も進むと良いですね。

南西側から見た稲荷公園アリーナ計画 計画地の様子です。

稲荷町駅南東側の駐車場の様子です。
こちらも再開発区域に含まれるのかわかりませんが、かなりの広さがあります。

南東側から見たアピアショッピングセンターの様子です。
アピアショッピングセンターの建て替えとショッピングセンターと直結、一体化したタワー型の高層マンション計画もあります。
富山地方鉄道稲荷町駅がデッキと直結するか未定ですが、もし直結することになれば駅直結の高層タワー型マンションとなります。

南側から見た稲荷公園アリーナ計画/アピアショッピングセンター・稲荷町駅前再開発計画計画地の様子です。

現在の富山地方鉄道稲荷町駅の駅舎です。
稲荷町駅は、富山地方鉄道本線と不二越線の乗換駅となっており、3面3線の地上駅が地下通路で接続されています。また、駅に隣接して富山地方鉄道の車両工場である稲荷町テクニカルセンターが設けられています。
駅舎は、昭和の田舎にありそうな木造駅舎となっており、時代を感じさせるものとなっています。
再開発の完成予想パースを見ると、駅直上にガラスの橋上駅舎のようなものも描かれているため、再開発によって駅舎も生まれ変わるかもしれません。

南側の3番のりばは富山地方鉄道上滝不二越線のホームとなっています。
写真の鉄道車両は元東急8590系の17480形で、元々、東急大井町線や田園都市線で使われていたものです。

1、2番のりばと3番のりば、駅舎を繋ぐ地下通路は少し暗い空間となっていました。

1、2番のりばは富山地方鉄道本線のホームとなっています。
稲荷町駅は富山地方鉄道本線と上滝不二越線との分岐駅として機能していることから、ホームがハの字に二手に分かれる形で配置されています。

稲荷町駅の一日平均乗降客数は、1,217人となっており、近年は微増傾向となっています。
富山は公共交通機関と徒歩で生活可能な「コンパクトシティ」で有名ですが、都市部を走る路面電車の富山軌道線では利用者増加など効果が現れています。
郊外電車の富山地方鉄道鉄道線沿線でも駅前開発が進み、拠点が形成されてくると多極型コンパクトシティ+ネットワークの効果が出てくるものと思われます。
富山地方鉄道稲荷町駅から富山駅方面は、大半の時間で1時間あたり4~6本運行されており、アリーナやショッピングモール、タワー型マンションが駅と直結すれば非常に利便性が高くなり、富山地方鉄道の利用者数も増えそうです。

アピアの再開発により建設されるショッピングセンターと一体化される計画の高層タワー型マンションは、パースでは地上17階で描かれていました。
近年、ペデストリアンデッキで駅に直結したのショッピングモールや駅前タワーマンションの建設が日本国内各地で行われており、地方都市であれば札幌市の苗穂駅や首都圏の海老名駅と似たような雰囲気になりそうです。

出典:北日本新聞