2022/06/14
(仮称)錦三丁目25番街区計画 |
(仮称)錦三丁目25番街区計画は愛知県名古屋市中区錦三丁目の栄角地(栄広場)と錦三丁目ビル等の跡地で建設中の地上41階、地下4階、高さ211.700mの超高層ビルです。
名古屋市の容積率緩和制度である「名古屋駅・伏見・栄地区都市機能誘導制度」のうち指定容積率1,300%のエリアに建設されており、名古屋市高級ホテル立地促進補助金制度の適用の認定も行われています。
施設構成は、地下4階~地下3階に駐車場、機械式駐車室、機械室、地下2階~地上4階にパルコが所有し運営する高級商業施設、5階~9階にシネマコンプレックス「TOHOシネマズ」、10階~11階にホテル付帯施設、12階~30階にオフィス、31階~41階にホテル「コンラッド名古屋」となります。
商業施設は、パルコによる高級感のある新たな商業施設が展開され、全体を舞台と見立て、地上1~3階におけるファサード部分は舞台の幕があがる様子を表現しており、演劇の幕開けと同様に訪れた方々の感性に響く豊かな体験を提供するものとされています。
シネマコンプレックスは、栄エリア初のシネマコンプレックスとなり、TOHOシネマズによる運営、国内外の映画コンテンツのほか、コンサートや演劇、スポーツのライブビューイング(生中継)などの非映画コンテンツの上映がなされます。また、シネマコンプレックスは屋上広場にも面しています。
オフィスは、12階に3層吹き抜けのスカイロビーが設けられるほか、15~30階には総貸付面積約25,000㎡(約7,500坪)、基準階面積約1,600㎡(約480坪)のオフィススペックを有するオフィスが入ります。
更に13階、14階には、新たなビジネスの創発を目的に、コワーキング、カンファレンス、ライブラリー、プライベートワーキング機能等も整備されます。
ホテルは、米ヒルトンのラグジュアリーブランド「コンラッド・ホテルズ&リゾーツ」が進出します。
31~41階にスイートルーム29室を含む計170室の客室が入り、客室面積は約50㎡と名古屋地区で最大級の広さとなります。
ホテル付帯施設には、31階にレセプションロビーや料飲施設であるオールデイダイニング、32階にスパ・プールとジム、40階にルーフトップバーが設けられるほか、10階、11階には国際MICEに対応したボールルーム、会議室等が入ります。
栄エリアでは最高層かつ初の高さ200m超えの超高層ビルとなり、高さ180mの中部電力 MIRAI TOWER(旧・名古屋テレビ塔)よりも高い超高層ビルとなります。
2021年10月4日に事業者から名古屋市に都市計画提案の提出がなされ、2022年1月28日には、名古屋市により、大規模小売店舗地域貢献ガイドラインに基づく出店概要書が公開、2022年3月18日には建築計画の概要板が現地に設置されています。
既存建築物である錦三丁目ビルの解体着手は2022年1月5日、既存建築物解体完了が2022年4月28日、起工式は2022年6月13日、栄広場の市民利用終了が2022年6月26日、着工は2022年7月1日、竣工は2026年3月となっており、2022年6月時点では起工式が行われ、栄広場は引き続き活用されていましたが既存建築物の解体、除去は完了していました。
参考資料、引用元
・三菱地所/パルコ/日本郵政不動産/明治安田生命保険/中日新聞社「(仮称)錦三丁目25番街区計画」着工~名古屋の新たなランドマークとなるシンボルタワーが栄に誕生~
・三菱地所/ヒルトン ~ヒルトンのラグジュアリーブランド「コンラッド・ホテルズ&リゾーツ」が名古屋に初進出~名古屋・栄に「コンラッド名古屋」2026年開業予定
・名古屋市 錦三丁目25番街区市有地等活用事業の事業候補者決定について
・名古屋市 錦三丁目25番街区市有地等活用事業の基本協定・土地売買契約書の締結について
・名古屋市 (仮称)錦三丁目25番街区計画の都市計画提案の提出について
・名古屋市 名古屋駅・伏見・栄地区都市機能誘導制度の概要
・名古屋市 名古屋市高級ホテル立地促進補助金のご案内
・名古屋市 (仮称)錦三丁目25番街区計画(令和4年1月19日提出) 出店概要書
・日本経済新聞 名古屋・栄に200メートルビル、三菱地所などが開発へ
・読売新聞 名古屋の超高層ビルに「コンラッド」…国内3軒目、26年開業目指す
・日本経済新聞 米ヒルトンの高級ホテル「コンラッド」、名古屋進出検討:
・地方建設専門紙の会 【愛知】栄角地 再開発に向け解体着手
過去の記事
→2018年10月12日投稿 栄広場再開発へ
→2019年1月23日投稿 栄広場再開発計画 (名古屋市と大丸松坂屋百貨店が基本合意へ)
→2020年3月25日投稿 錦三丁目25番街区市有地等活用事業
→2021年9月2日投稿 錦三丁目25番街区市有地等活用事業
→2022年2月23日投稿 (仮称)錦三丁目25番街区計画
→2022年4月10日投稿 (仮称)錦三丁目25番街区計画

出典:三菱地所/ヒルトン ニュースリリース
概要
・名称 (仮称)錦三丁目25番街区計画
・計画名 錦三丁目25番街区市有地等活用事業/(仮称)錦三丁目25番街区計画
・name (Tentative name) Nishiki 3-chome 25th block plan
・中文名 (暂定名)锦3丁目25街区图
・所在地 愛知県名古屋市中区錦三丁目2501番1、2、2514番
・用途 事務所、ホテル、映画館、店舗、駐車場
・階数 地上41階、地下4階
・高さ 211.700m
・構造 鉄骨造、鉄骨鉄筋コンクリート造、鉄筋コンクリート造
・基礎工法 ---
・客室数 170室
・敷地面積 4,866.40㎡
・建築面積 4,620.07㎡
・延床面積 109,679.74㎡
・着工 2022年7月1日(解体着手:2022年1月5日/起工式:2022年6月13日)
・竣工 2026年3月
・建築主 三菱地所、パルコ、日本郵政不動産、明治安田生命保険、中日新聞社
ホテル運営:ヒルトン
・設計 三菱地所設計、竹中工務店
コンストラクションマネジメント:三菱地所設計
・施工 竹中工務店
・最寄駅 栄、栄町
(2022年6月12日撮影)
建築計画の概要板

位置図
区域図

出典:三菱地所/パルコ/日本郵政不動産/明治安田生命保険/中日新聞社 ニュースリリース
断面図

出典:三菱地所/パルコ/日本郵政不動産/明治安田生命保険/中日新聞社 ニュースリリース
施設構成
・地下4階~地下3階:駐車場、機械式駐車室、機械室
・地下2階~地上4階:高級商業施設(運営:パルコ)
・5階~9階:シネマコンプレックス「TOHOシネマズ」
・10階~11階:ホテル付帯施設
・12階~30階:オフィス
・31階~41階:ホテル「コンラッド名古屋」
イメージパース

出典:三菱地所/パルコ/日本郵政不動産/明治安田生命保険/中日新聞社 ニュースリリース
南東側から見た(仮称)錦三丁目25番街区計画 計画地の様子です。
2022年6月時点では、既存建築物の「錦三丁目ビル」の解体、除去が完了しています。

南西側、栄交差点から見た(仮称)錦三丁目25番街区計画 計画地の様子です。

(仮称)錦三丁目25番街区計画計画地西側には、栄広場があります。
こちらの栄広場は2022年6月26日にて、市民利用が終了となります。

栄広場の様子です。
栄広場は、1945年の名古屋空襲で焼失した日銀名古屋支店の跡地となっており、今まで幾度も再開発計画構想が出てきましたが実現せず、広場のまま残された状態となったいました。

北西側から見た(仮称)錦三丁目25番街区計画 計画地の様子です。

北東側から見た(仮称)錦三丁目25番街区計画 計画地の様子です。
手前に建つ「日生村瀬ビル」と「AYA栄ビル」は再開発区域外となっています。

東側から見た(仮称)錦三丁目25番街区計画 計画地の様子です。既存建築物の解体、除去は完了しています。

(仮称)錦三丁目25番街区計画の夜景パースです。
自然エネルギー利用等の導入により省エネルギーを目指すとともに、「名古屋市建築物環境配慮制度(CASBEE 名古屋)」において、Sランクの建築物を目指すものとされています。

出典:三菱地所/パルコ/日本郵政不動産/明治安田生命保険/中日新聞社 ニュースリリース
(仮称)錦三丁目25番街区計画の低層部分の完成予想パースです。
建物内に地域冷暖房を導入することでエネルギーロスの最小化を図るほか、建物のエネルギー需要を予測し、供給するデマンド運転の採用、および熱源・電源と空調・照明などを最適制御するエネルギーマネジメントシステムである BEMSと連携することで、省エネルギー化が実現されます。
また、伏見・栄地区都市再生安全確保計画に位置付けられるており、複数の非常用発電機および防災備蓄倉庫を整備し、災害時における帰宅困難者の受入れを72時間行うものとされています。

出典:三菱地所/パルコ/日本郵政不動産/明治安田生命保険/中日新聞社 ニュースリリース
(仮称)錦三丁目25番街区計画の屋上広場の完成予想パースです。
計画敷地内で緑化面積20%以上を確保し、久屋大通公園への眺望や周辺との調和を意識した屋上広場の緑化や生育環境に配慮した緑化等により、ゆとりある都市環境の創出、ヒートアイランド現象の緩和に寄与する計画です。

出典:三菱地所/パルコ/日本郵政不動産/明治安田生命保険/中日新聞社 ニュースリリース
久屋大通、広小路通、錦通、大津通の4つの大通りに囲まれた立地を活かしたアプローチおよび地下鉄東山線、名城線、地下街のクリスタル広場との接続を行い、建物内に複数のエスカレーター・エレベーターを整備することで利用者が地下と地上とをバリアフリーで自由に行き来できる歩行空間となります。

出典:三菱地所/パルコ/日本郵政不動産/明治安田生命保険/中日新聞社 ニュースリリース
コンラッド名古屋に入るオールデイダイニングの完成予想パースです。

出典:三菱地所/パルコ/日本郵政不動産/明治安田生命保険/中日新聞社 ニュースリリース
オフィススカイロビーの完成予想パースです。

出典:三菱地所/パルコ/日本郵政不動産/明治安田生命保険/中日新聞社 ニュースリリース
シネマコンプレックスのイメージパースです。
名古屋最大の繁華街かつ名古屋の三大ターミナルでありながら、今まで栄にはシネコンがありませんでした。
シネコンはこちらが栄エリア初となります。

出典:三菱地所/パルコ/日本郵政不動産/明治安田生命保険/中日新聞社 ニュースリリース
中部電力 MIRAI TOWER(名古屋テレビ塔)展望台から見た(仮称)錦三丁目25番街区計画 計画地の様子です。

中部電力 MIRAI TOWER展望台から南西側を見ると、東別院や上前津、金山の超高層ビルやタワーマンションがポツポツ建つ様子を眺めることができましたが、遂に手前側に高さ200m級の超高層ビルが聳え立ち、竣工後は金山が超高層ビルに隠れることになります。

起工式が2022年6月13日に行われたため、テントが設置されていました。
栄広場の市民利用終了が2022年6月26日、新築着工は2022年7月1日となっています。

中部電力 MIRAI TOWER展望台から南側を望んだ様子です。
中央に延々と続く公園は、北側がRAYARD Hisaya-odori Park、南側が久屋大通公園となっており、写真左側では中日ビルが建設中、(仮称)錦三丁目25番街区計画は写真右側に伸びてきます。

2022年6月14日更新