2023/07/25
虎ノ門一丁目東地区第一種市街地再開発事業 |
虎ノ門一丁目東地区第一種市街地再開発事業は東京都港区虎ノ門で建設中の地上29階、地下4階、高さ180mの超高層ビルです。
再開発区域は、特定都市再生緊急整備地域の「東京都心・臨海地域(環状二号線新橋周辺・赤坂・六本木)」に位置しており、地域整備方針では、業務・商業・文化・交流などの多様な機能の誘導、高度な専門性を有する業務支援機能の強化とともに、都市防災機能の強化、地上・地下の重層的な歩行者ネットワークの充実・強化、細分化された街区の再編による大街区化を図るものとされています。また、都市再生特別措置法に基づく整備計画では、地下鉄駅の新設・改良、バスターミナル、地下鉄駅を結ぶ地下歩行者ネットワーク等の整備による交通結節機能の強化を図るとされています。
施設構成は、地下2階~地上4階に駐車場・機械室、地下1階~地上2階に商業、3階~5階にビジネス支援施設、9階に機械室、10階~29階に事務所となります。また、東京虎ノ門グローバルスクエアの東側、外堀通り南側に位置しており、東京メトロ銀座線虎ノ門駅と一体となる交通結節空間の整備のほか、隣接する「東京⻁ノ門グローバルスクエア」と一体となった地下および地上駅前広場の整備が行われます。
建築主は⻁ノ⾨⼀丁⽬東地区市街地再開発組合、参加組合員は日本土地建物(中央日本土地建物グループ)、独立行政法人都市再生機構(UR都市機構)、住友不動産、設計は日本設計となっています。2020年9月に内閣府の国家戦略特別区域会議、第18回東京都都市再生分科会において概要が発表され、2021年11月11日から2021年12月10日まで環境影響調査書案の縦覧、既存建築物の解体着手は2022年8月29日、着工は2024年1月15日、竣工は2027年6月15日となっています。
参考資料、引用元
・内閣府 第18回 東京都都市再生分科会 都市再生特別地区(虎ノ門一丁目東地区)都市計画(素案)の概要
・中央日本土地建物グループ 「虎ノ門一丁目東地区第一種市街地再開発事業」計画概要について ~駅と一体となった国際的なビジネス交流拠点を創造~
過去の記事
→2019年8月1日投稿 虎ノ門一丁目東 再開発
→2020年9月12日投稿 虎ノ門一丁目東地区第一種市街地再開発事業
→2021年12月2日投稿 虎ノ門一丁目東地区第一種市街地再開発事業
→2022年5月19日投稿 虎ノ門一丁目東地区第一種市街地再開発事業

出典:港区
概要
名称 | 虎ノ門一丁目東地区第一種市街地再開発事業 |
計画名 | 虎ノ門一丁目東地区第一種市街地再開発事業 |
name | Toranomon 1-chome East District Type 1 Urban Redevelopment Project |
中文名 | 虎之门1丁目东区第一类型城市再开发项目 |
所在地 | 東京都港区⻁ノ門一丁目 4番、5番、8番 |
用途 | 事務所、店舗、ビジネス支援施設、駐車場等 |
階数 | 地上29階、地下4階 |
高さ | 180.00m |
構造 | 鉄骨造、鉄骨鉄筋コンクリート造、鉄筋コンクリート造 |
基礎工法 | パイルド・ラフト基礎 |
敷地面積 | 6,397.27㎡ |
建築面積 | 5,201.66㎡ |
延床面積 | 119,890.03㎡ |
着工 | 2024年1月15日 解体着手:2022年8月29日 |
竣工 | 2027年6月15日 |
建築主 | ⻁ノ⾨⼀丁⽬東地区市街地再開発組合 参加組合員:日本土地建物(中央日本土地建物グループ)、独立行政法人都市再生機構(UR都市機構)、住友不動産 |
設計 | 日本設計 |
施工 | --- |
最寄駅 | 虎ノ門 |
建築計画の概要板

位置図
区域図

出典:内閣府
配置図

出典:港区
立面図


出典:港区
断面図

出典:港区
フロア構成
・地下2階~地上4階:駐車場・機械室
・地下1階~地上2階:商業
・3階~5階:ビジネス支援施設
・9階:機械室
・10階~29階:事務所
施設構成・イメージ
虎ノ門一丁目東地区第一種市街地再開発事業では、虎ノ門駅等と一体となった約1,500㎡の地上駅前広場や約1,000㎡の地下駅前広場の整備がなされます。

出典:内閣府
防災機能の強化と環境への取組や環境負荷低減への取組もなされます。
駅前の災害時支援機能の強化として、約1,300㎡(約780人分)の帰宅困難者一時滞在施設、約600㎡の一時滞留スペースを整備し、帰宅困難者約780人の受け入れに対応した3日間分の災害用備品を備える防災備蓄倉庫の整備も行われます。
また、災害時に約72時間分の電力を確保する非常用発電機の整備や地域冷暖房(DHC)により、通常時に加え、災害時にも虎ノ門駅へ熱供給することで、駅機能の維持に帰宅困難者のための一時滞在施設及び災害時支援機能の確保をする計画です。

出典:内閣府
国際競争力の強化に資する都市機能の導入も進められます。
官民連携機能として、ソーシャルイノベーションハブ、インキュベーション機能として、インキュベーションハブやクリエーションハブが設けられ、カンファレンスや交流ラウンジとの連携によって多様なビジネス交流を促進する計画です。

出典:内閣府
変更前の虎ノ門一丁目東地区第一種市街地再開発事業の低層部分、北側の外観完成予想パースです。
外堀通り沿いは街路樹が並び、緑豊かな都市空間となります。

出典:内閣府
変更前の虎ノ門一丁目東地区第一種市街地再開発事業の低層部分、南側の外観完成予想パースです。
区道側はこのように建物外壁面が壁面緑化されます。
また、生物多様性に配慮した緑豊かな広場が整備され、在来種の植栽が進められることとなっています。

出典:内閣府
港区環境影響調査実施要綱に基づく環境影響調査書の縦覧で示された虎ノ門一丁目東地区第一種市街地再開発事業の低層部分、南側の外観完成予想パースです。
区道 1011 号線に⾯して広場の整備がなされ、高⽊約200本、中⽊約200本、低⽊緑被率50%以上の樹⽊を植栽する計画となっています。
また、緑化基準を上回る緑化⾯積約2,685㎡、接道部緑化延⻑は約215mとなり、広場及び歩道状空地の整備が行われます。

出典:港区
虎ノ門一丁目東地区第一種市街地再開発事業の南側立面図です。
南側は建物中央付近に壁面緑化がなされることが確認できます。

出典:東京都
虎ノ門一丁目東地区第一種市街地再開発事業の正面低層部のパースです。

出典:内閣府
虎ノ門一丁目東地区第一種市街地再開発事業の低層部外観デザインは建物角が丸みを帯び、大型のガラスが用いられたカーテンウォールで覆われたデザインとなります。

出典:内閣府
外堀通り側の虎ノ門一丁目東地区第一種市街地再開発事業低層部分の完成予想パースです。

出典:港区
将来的な虎ノ門界隈のスカイラインのイメージパースです。

出典:港区
2023年6月既存建築物解体状況
北東側から見た既存建築物の解体、除去が進む虎ノ門一丁目東地区第一種市街地再開発事業の様子です。2023年6月時点では、1962年8月竣工の「虎ノ門東洋ビル」や1973年9月竣工の「晩翠ビル」など複数の既存建築物の解体、除去工事が進められていました。

北側から見た既存建築物の解体、除去が進む虎ノ門一丁目東地区第一種市街地再開発事業の様子です。

北西側から見た既存建築物の解体、除去が進む虎ノ門一丁目東地区第一種市街地再開発事業の様子です。

南西側から見た既存建築物の解体、除去が進む虎ノ門一丁目東地区第一種市街地再開発事業の様子です。

南東側から見た既存建築物の解体、除去が進む虎ノ門一丁目東地区第一種市街地再開発事業の様子です。

現地に掲載されている解体工事のお知らせ(その1)です。工事期間は2022年8月29日~2023年10月3 1日となっています。

現地に掲載されている解体工事のお知らせ(その2)です。解体工事は二段階に分けられており、工事期間は2023年5月21日~2024年6月30日となっています。

現地に掲載されている解体建物一覧です。

2023年7月25日更新
2023年6月10日撮影