2023/07/31
大阪駅(うめきたエリア)/うめきた地下口 |
大阪駅(うめきたエリア)/うめきた地下口は、大阪府大阪市北区梅田三丁目のうめきた2期地区・グラングリーン大阪南東側直下に整備された新駅です。うめきた2期地区の基盤整備事業として、区域西側を通っていたJR東海道線支線を大阪駅側に寄せて地下に切り換え、大阪駅(うめきたエリア)に地下ホームを設置するものとなっており、鉄道線による地域分断の解消と、踏切除去により自動車・歩行者交通が円滑化が図られるものとされています。また、これまでは大阪駅に停車していなかった特急「はるか」「くろしお」の停車が可能となり、関西国際空港や和歌山方面からのアクセスを向上させることで、本地区の国際競争力を強化が図られました。
駅ホームは、地表面からの深さ15mの地下2階に延長200mの島式プラットホーム2面4線が新設され、地下1階にはグラングリーン大阪やグランフロント大阪、イノゲート大阪に直結するうめきた地下口改札が設けられています。21番のりば「関西空港・和歌山方面(特急列車はるか・くろしお)」には、JR西日本がJR西日本テクシア・ナブテスコと共同開発した世界初となる開口部が移動可能なフルスクリーンタイプのホームドアが設置されていることが特徴となっています。
更に高架ホームとの間には市道九条梅田線を潜る改札内連絡通路が整備され、地下ホーム建設に合わせて高架ホームを西側に延伸、駅西側にあった高架下商業ゾーンの一部をコンコースに転用して高架ホームと接続する新たな西改札口が設けられました。
着工は2015年度、JR東海道支線地下ルート切り替えは2023年2月13日、開業は2023年3月18日となっており、2031年開業予定のなにわ筋線もこのホームに乗り入れる予定とされています。
参考資料、引用元
・西日本旅客鉄道 東海道線支線地下化・新駅設置 関西空港アクセスおよび広域ネットワークの強化に大きく貢献するうめきたプロジェクトを進行中
・大阪市 うめきた2期区域に大阪駅(うめきたエリア)が開業します
・西日本旅客鉄道 大阪駅(うめきたエリア)における「顔認証改札機」実証実験に向けてモニターの募集を開始!
・西日本旅客鉄道 大阪駅(うめきたエリア)で顔認証改札機の実証実験を開始します
関連記事
→2023年2月4日投稿 西口広場整備事業/JR WEST LABO
→2023年4月17日投稿 大阪駅西高架エリア開発/(仮称)西北ビル

概要
名称 | 大阪駅(うめきたエリア)/うめきた地下口 |
所在地 | 大阪府大阪市北区梅田三丁目1番1 |
所属路線 | JR東海道支線、おおさか東線 |
ホーム | 2面4線 |
着工 | 2015年度 |
開業 | 2023年3月18日 (JR東海道支線地下ルート切り替え:2023年2月13日) |
位置図
配置図

出典:西日本旅客鉄道
配置イメージ

出典:西日本旅客鉄道
イメージパース
▼うめきた地下口 改札周辺

▼うめきた地下口 外観

▼うめきた地下口 コンコース

▼うめきた地下口 ホーム

▼西口 改札周辺

出典:西日本旅客鉄道
大阪駅(うめきたエリア)
大阪駅(うめきたエリア)/うめきた地下口の出入口の様子です。うめきた2期地区、グラングリーン大阪の南東側に位置しています。

出入口から地下へは長いエスカレーターが伸びています。

改札外コンコースの様子です。

グランフロント大阪と地下通路で直結しており、グランフロント大阪南館を経由することでノースゲートビルディングやヨドバシ梅田にも地下でアクセスすることが可能となっています。

改札外コンコースからは2024年秋開業予定の「イノゲート大阪」にも直結し、新たに整備されるJR高架下貫通通路を経由してJPタワー大阪の地下を通ることで、JR大阪駅西側での歩行者ネットワーク拡充が図られます。
大阪駅北側のグランフロント大阪からハービス大阪や堂島方面へ向かう場合は、大阪駅西側に新たに整備される地下通路、歩行者ネットワークを通ることで近道になりそうですが、これらの地下通路やそれに接続する歩行者ネットワーク、更にはグラングリーン大阪の地下を含めると、梅田の地下街、いわゆる「梅田ダンジョン」が更に拡大することになります(笑)

うめきた地下口の改札口の様子です。

うめきた地下口では「顔認証改札機」の実証実験が行われています。「顔認証改札機」は、大日本印刷株式会社、株式会社 JR 西日本テクシア、JR 西日本の3社で、次世代のシームレスな移動の実現に向け、共同でプロジェクトに取り組んでいるものとなっています。
顔認証改札機は、実証実験段階のため、大阪~新大阪駅間を含む「ICOCA 定期券」を持っている人かつモニター登録をした人が顔認証で利用可能となっています。なお、通常のICOCAでもこちらの改札機は通行可能です。

「顔認証改札機」のイメージと設備紹介図です。

出典:西日本旅客鉄道
実証実験のイメージです。

出典:西日本旅客鉄道
改札内コンコースの様子です。水都大阪から着想を得た水の波紋をイメージした照明が特徴的な内観となっています。

改札内コンコースには、3m×14mの巨大な液晶ディスプレイが設置されており、こちらも水都大阪をイメージしたアートが映し出され、癒やしの空間を演出するものとなっています。

大阪駅(うめきたエリア)には新たに21~24番線が設けられました。

大阪駅(うめきたエリア)のホームの様子です。
21番のりばが関西空港・和歌山方面(特急列車)、22・23番のりばがおおさか東線新大阪・放出・久宝寺方面、24番のりばが新大阪・京都方面(特急列車)となっています。

21番のりばのみフルスクリーンタイプのホームドアが設置されていますが、22~24番のりばはホームドアは設置されていませんでした。

21番のりばのフルスクリーンタイプのホームドアです。世界初となる開口部が移動可能なフルスクリーンタイプのホームドアとなっていることが特徴で、ホームドアの両端には行き先表示器を兼ねた65インチのデジタルサイネージが設置されているほか、ホームドアの上部にはフルカラーLEDディスプレイも設置されています。

電車が到着する際には注意喚起を促す表示がなされます。

エレベーターです。

行き先表示器です。

ホームはカーブしており、視認性確保のためにモニターが設置されています。

階段及びエスカレーターです。

高架ホームとの間に整備された市道九条梅田線を潜る改札内連絡通路の様子です。地下通路から一気にエスカレーターで上がります。

新たに整備された大阪駅西改札口の様子です。

新たに整備された西改札口の改札内コンコースの様子です。

西改札口の柱部は和柄模様の照明が特徴となっています。

西改札口設置に伴って延伸された高架ホームの様子です。

高架ホームのうちJR大阪環状線のホームの様子です。JR大阪駅の一日平均乗降客数はコロナ前は約85万人、2021年度は58万9,958人となっています。

2023年7月31日更新
2023年4月8日撮影