利便性の高いターミナル機能の形成を図るとともに、南北に長い敷地特性を活かし、まちに開かれ、まちと一体となって賑わいを創出することにより、再開発エリアの価値最大化を目指すとのことで、商業、オフィス、ホテル(近鉄もホテル進出検討)、レジデンスを中心とした用途を、適正規模で効率的に配置するようです。
また、名鉄名古屋駅は、面的にも機能的にも拡張し、利便性の向上を図り、名鉄バスセンターは、高速路線バスの集約化も可能とする機能・規模を確保し、利便性の向上を図ることが今回の計画発表で示されました。
◆参考資料、引用元
名古屋鉄道株式会社 名鉄名古屋駅地区再開発全体計画
流通ニュース 名鉄/名古屋駅地区再開発、全体計画公表
CBCテレビ 名古屋鉄道の名駅エリア再開発計画を公表
◆過去の記事
→2014年12月28日投稿 名鉄名古屋駅ビル(名鉄百貨店)再開発計画

■概要
・名称 名鉄 名古屋駅地区再開発
・所在地 愛知県名古屋市中村区名駅1丁目2番
・階数 30階建て程度
・高さ 約180m
・構造 -
・敷地面積 約28,000㎡
・建築面積 -
・延床面積 -
・着工 2022年度予定
・竣工 2027年予定
・建築主 名古屋鉄道、近畿日本鉄道、三井不動産
・施工 -
・最寄駅 名鉄名古屋、近鉄名古屋、名古屋
(2017年1月撮影)
再開発されるヤマダ電機LABI名古屋、名鉄百貨店メンズ館(名鉄バスターミナルビル)、近鉄パッセの現在の様子です。
名鉄バスターミナルビルは日本初の本格的なバスターミナルで、1967年の竣工当時は世界最大規模であったようです。
高層階11階から18階には名鉄グランドホテルが入居しており、現在のビルの高さは64.1mとなっています。

現在、バスターミナルが3階と4階に入り、5階と6階には名鉄スカイパーキングという駐車場があります。
そのため、途中、道路をまたぐ三層の高架道路があります。

笹島交差点南西側の名鉄レジャック、日本生命笹島ビルも解体され、一体的に再開発されます。

現在の笹島交差点付近の様子です。
後ろ側に名古屋名物ナナちゃん人形がいます。
現在は道幅が狭く、ささしまライブの愛知大学やZepp、名駅南部の予備校へ向かう学生や若者で大混雑しています。
この混雑を賑わいとして活かし、全長400mの商業施設の内部または商業施設沿い(外部)を移動できるような構造になればと思います。

再開発によって建設されるのは新しい超高層ビルだけではありません。
迷駅こと名駅の複雑さの象徴である名鉄名古屋駅も整備されます。
面的にも機能的にも拡張し、利便性の向上を図る旨や、ニュースなどからは空港特急(ミュースカイ)専用ホームの増設や2面4線化などが検討されていることが伺えます。
JRや地下鉄、近鉄との兼ね合いもあるターミナルスクエアの整備状況に応じ、改札口の設置や駅拡張の詳細を決定する予定だそうです。
広さや長さを考えると6番線(3面6線)くらい造れそうな気もしますが、どうなんでしょうか。
個人的には名鉄本線、名鉄犬山・常滑線、空港特急でホームが分かれていると分かりやすいかと思いました。

Google Eathを用いて名鉄 名古屋駅地区再開発完成時の景観シミュレーションをしてみました。
かなり巨大な超高層ビルで、イメージとしてはルーセントタワーを横に5つ前後並べたものと同じくらいです。
3棟の超高層ビルを庇で接続しているデザインですが、個人的にはマリーナベイサンズのように完全な分棟型の方でも景観上は良かったのかなと思います。
ただ、壁のような超高層ビルは日本国内にかなり少なく、斬新で、東京や大阪が高さ競争に明け暮れている中、日本の超高層建築界に新たな風を吹かせてくれました。
屋上には広大な緑地空間を有する屋上庭園もでき、名古屋都心に新たな憩いの空間が創出されるようです。
それにしてもこれほどまでに巨大な規模で計画が発表されるとは思いもよらず、驚きました。
今後、名駅のみならず栄や伏見、金山、大曽根等の都心や名古屋市外の郊外都市でも再開発が盛んに行われ、都市の拠点整備が進められ、賑わいを創出できればと思います。

整理番号B-0272-02