リニア中央新幹線の岐阜県駅は中津川市千旦林地区(せんたんばやしちく)のJR中央本線美乃坂本駅に近接して設置されるリニア中央新幹線の中間駅で神奈川、山梨、長野、岐阜の4県に設置されるリニア中央新幹線の中間駅の一つとなります。
◆参考資料、引用元
岐阜県リニア中央新幹線活用戦略研究会基盤整備部会 リニア岐阜県駅周辺整備概略設計
中津川市 リニア駅周辺整備課

リニア中央新幹線岐阜県駅との乗換駅となるJR中央本線美乃坂本駅です。
美乃坂本駅は一日平均乗降客数2,716人の小さな駅ですが、両隣は恵那駅と中津川駅に挟まれており、将来的には両隣の駅と同じような規模になるのではと思います。

現在の美乃坂本駅駅舎です。
完成予想図を見ると、美乃坂本駅の駅舎もガラス張りの橋上駅舎に建て替えられるようです。

リニア中央新幹線岐阜県駅建設予定地付近の現在の様子です。
奥の集落、手前側の田園地帯に高架駅舎が建設されます。

参考資料から拝借したリニア中央新幹線岐阜県駅の計画平面図です。
リニア中央新幹線は全席指定席で新たな販売システムで予約購入となるため、切符売り場を設けません。
他にも駅の改札口は1カ所で、待合室なども設置せず、営業専任要員も配置しないようです。
恐らく、駅ナカ商業施設や電車待ちのための休憩施設は地元で出店、営業してくださいとのことだと思います。

駅周辺はリニア駅周辺土地区画整理事業として区画整理が行われるようで、参考資料から区画整理計画図を引用してきました。

参考資料から拝借したリニア中央新幹線岐阜県駅とJR中央本線美乃坂本駅の航空写真です。

リニア中央新幹線岐阜県駅建設予定地付近を流れる千旦林川です。
「清流の国ぎふ」とのことで、ちょうどこの反対側付近に駅前広場から通じる親水公園ができるようです。
自然豊かな立地を活かし、真夏の暑い日に川遊びのできるような空間ができれば良いですね。

千旦林川付近にはリニア中央新幹線の建設予定地であることを示す標識も立っていました。

この付近には新たに整備される幹線道路(2車線)から駅前広場へ通じる道路との交差点ができる計画です。
2車線では足りないのではという意見をインターネット上で見かけましたが、各地域や集落からバスでアクセスすることにより渋滞は減らすことができます。
また、リニア中央新幹線岐阜県駅は各駅停車しか止まらないため、恐らく、1時間に1本か2本程度の本数かと思いますのでバス便もそれに合わせて運行すれば問題ありません。

リニア中央新幹線岐阜県駅と駅前ロータリー、美乃坂本駅への乗り換えのための連絡通路です。

北側から美乃坂本駅を見た様子です。
この付近が親水公園とロータリーになります。
計画では駅前の賑わい創出施設が連絡通路に隣接して約1,400㎡割り当てられています。
わりと小さめの施設になりそうなので、周辺の土地に商業施設が集積し、中津川市や恵那市から常時人が訪れるような施設、都市となって欲しいものですね。

リニア中央新幹線岐阜県駅予定地北側は田園地帯が広がります。
農業体験施設やこの地の歴史を学べるような資料館のほか、豊かな自然を活かしたレクリエーション施設ができ、川沿いでBBQなどができるような街になって欲しいものですね。

山沿いには集落があります。
集落には倉のある住宅も数多く残っており、ここ数百年間変化が殆ど無さそうな場所です。
今までは名古屋へ中央本線の快速で1時間10分程かかっていたものが、リニア中央新幹線が開通することにより、13分でアクセス可能になります。また、今までは眼中にすらなかったと思われる東京は58分でアクセス可能です。
恐らく、この周辺は天と地がひっくり返るくらい激しく変化することでしょう。

この真上にリニア中央新幹線岐阜県駅ができます。
名古屋駅まで13分ということで、駅周辺や中央本線沿線の東濃地域には工場の立地が進むものかと思われます。
名古屋に本社や支社機能を構え、東濃地域に工場を構えることにより、高速道路(貨物輸送)、鉄道(貨物、通勤輸送等)、リニア中央新幹線(業務関連での利用)の三種類の交通機関の軸が日本経済を支える国土軸へと変化するかもしれません。

美乃坂本駅北東側の現在の様子です。
耕作されていない荒れ地も点在していますが、このような駅に近い場所を開発し、駅から離れた工業団地や住宅ニュータウンから工場や住宅を移転させることができれば、自動車利用距離も短縮し排気ガス削減になるだけでなく、必要とされる道路の距離も短くなるため舗装を剥がしてアスファルト面積も減らすことができます。
温暖化対策のみならず、インフラ整備にかかる費用や税金も削減できるためこうしたコンパクトシティ化は今後必須となります。
また、今まであった駅から離れた工業団地やニュータウン跡地は緑化することで緑地面積増加も望めます。

殆ど田園地帯の写真ばかりでしたが、あと10年後に一つの街ができているとは到底思えないような場所で、今後の変化に注目ですね。
昔、こち亀の漫画で寺井家がマイホームを購入して「ここがこうなる」といって田舎が大都会になる予想図を見た記憶がありますが、まさにそのような感じの場所でした。

整理番号 リニア中央新幹線 工事進捗0005-01