2019/12/16
ハドソンヤード (ハドソン・ヤード再開発プロジェクト)(Hudson Yards)はアメリカ合衆国・ニューヨーク市マンハッタンの西30丁目から34丁目の10、11アベニューで建設の進む大規模都市再開発事業で、地下鉄車両基地であるウエストサイドヤード直上に人工地盤を設け、マスタープランでは16もの超高層ビルが建設される計画となっています。
現在はフェーズ1としてヤードの東側半分が完成してきており、10 Hudson Yards、15 Hudson Yards、30 Hudson Yards、35 Hudson Yards、50 Hudson Yards、55Hudson Yardsの6棟の超高層ビルが建設され、50 Hudson Yardsが2022年に竣工すると東側街区が完成となります。
開発はアメリカのデベロッパーである“The Related Companies L.P.”とカナダのデベロッパー“Oxford Properties Group Inc.”、日本の三井不動産が50 Hudson Yardsと55 Hudson Yardsに携わっており、設計はアメリカのKohn Pedersen Fox AssociatesとSkidmore, Owings & Merrill、施工はTutor Perini Building Corp.によって行われています。
◆参考資料、引用元
・Hudson Yards Development Corporation
・Designboom hudson yards: everything you need to know about the new york development
・Facebook’s Largest Base in the U.S. east coastto Occupy 50 Hudson Yards, Manhattan’s Largest Development Project Valued at Over ¥400 Billion
・MASTERPLAN Hudson Yards Press

出典:MASTERPLAN Hudson Yards Press
■概要
・名称 ハドソンヤード (ハドソン・ヤード再開発プロジェクト) フェーズ1
・name Hudson Yards (Hudson Yards Redevelopment Project) Phase 1
・中文名 哈德逊广场 第一阶段
・国・都市 アメリカ合衆国・ニューヨーク市マンハッタン
・座標 40.7538856, -74.0011831
・階数 10 Hudson Yards:地上52階建て
15 Hudson Yards:地上71階建て
30 Hudson Yards:地上73階建て
35 Hudson Yards:地上72階建て
50 Hudson Yards:地上58階、地下3階建て
55 Hudson Yards:地上51階、地下2階建て
・高さ 10 Hudson Yards:268m
15 Hudson Yards:279m
30 Hudson Yards:387m
35 Hudson Yards:308m
50 Hudson Yards:280m
55 Hudson Yards:237m
・竣工 10 Hudson Yards:2016年5月31日
15 Hudson Yards:2019年3月15日
30 Hudson Yards:2019年3月15日
35 Hudson Yards:2019年3月15日
50 Hudson Yards:2022年
55 Hudson Yards:2018年10月
ハドソンヤード(Hudson Yards)の配置図です。
フェーズ1、第一段階として再開発が進められたのは東側のEastern Yardで、今後、西側街区のWestern Yardの再開発も進められる計画となっています。

出典:MASTERPLAN Hudson Yards Press
超高層オフィスビルが入る10 Hudson Yardsと30 Hudson Yards、都市型商業施設のTHE SHOPS AT HUDSON YARDS”の完成予想パースです。
ハドソンヤード(Hudson Yards)は、米国史上最大の民間不動産開発となっており、再開発街区には167万2,000㎡以上の商業および住宅床、100を超える店舗、約4,000戸の住宅が供給されており、55,752人の雇用を新たに創出しています。
また、ニューヨークの最初のアートセンターである“The Shed”は、舞台芸術、視覚芸術、大衆文化にまたがる新しい作品を展示しているほか、14エーカーの公共広場、750席の公立学校も整備されています。

出典:MASTERPLAN Hudson Yards Press
ハドソンヤード(Hudson Yards)には、コーチ本社やロレアルアメリカ、SAP、KKR、ボストンコンサルティング、タイムワーナー本社などが入居しています。
また、マンハッタン初出店となる高級百貨店「ニーマンマーカス」も開業済みとなっているほか、フェイスブック米国東海岸最大拠点が「50ハドソンヤード」に入居することが2019年11月中旬に決定しています。

出典:MASTERPLAN Hudson Yards Press
ハドソンヤード(Hudson Yards)は国際標準の超高層ビル群として、スーパートールの70階クラス、高さ300m級の超高層ビルが建ち並びます。

出典:MASTERPLAN Hudson Yards Press
ハドソンヤード(Hudson Yards)からはこのようにニューヨークを一望できます。

出典:MASTERPLAN Hudson Yards Press
ハドソンヤード(Hudson Yards)フェーズ1のEastern Yardは地下鉄車両基地直上に人工地盤を築いて建設されているため、地下は合計300のケーソンで支えられています。
基礎杭は直径1.5m、深さ6~24mの岩盤に到達するものとなっています。
ニューヨーク・マンハッタンは支持地盤となるような岩盤が地上から浅い位置に位置しているため、地下階も少ない超高層ビルが多いです。

出典:MASTERPLAN Hudson Yards Press
ハドソンヤードには5エーカー(東京ドームの約半分ほどの広さ)の公開空地に庭園と公共施設が配置され、フェーズ1のEastern Yardの広場はネルソン・バード・ウォルツ設計です。
2万8,000以上の植物が植えられ、200本以上の成熟した木も含まれ、森林植物と多年生の庭園となります。

出典:MASTERPLAN Hudson Yards Press
◇10 Hudson Yards
10 Hudson Yardsは地上52階建て、高さ268mの超高層ビルです。
Kohn Pedersen Foxによる設計で、2016年5月に竣工、建物は頂部に向かって傾斜していく外観デザインとなっています。

◇15 Hudson Yards
15 Hudson Yardsは71階建て、高さ279m、総戸数285戸の超高層タワーマンションで、50階と51階にはプール、スパ、フィットネスセンター、ヨガスタジオ、子供用プレイルーム、プライベートダイニングスイートなどの共用施設が入ります。
また、他にもゴルフクラブラウンジ、ワイン貯蔵庫などもあるとのことです。

◇30 Hudson Yards
30 Hudson Yardsは73階建て、高さ387mの超高層ビルで、設計はKohn Pedersen Fox、建築様式はポストモダニズムから逸脱した新未来派の建築となっています。
建物の100階には建物から突き出た三角形の展望台があるとのことですが、73階建てということで階数が飛んでいるのでしょうか。
ちなみにこの展望台は、西半球で最も高い屋外の展望台となるとのことです。

◇35 Hudson Yards
35 Hudson Yardsは72階建て、高さ308mの超高層ビルで、オフィスと212室のホテル、135戸のコンドミニアムから構成されています。
付帯施設としては、ジム、ヨガスタジオ、瞑想室、ラウンジ、ゴルフシミュレーターがあるとのことです。

◇50 Hudson Yards
50 Hudson Yardsは58階建て、高さ280mの超高層ビルで、延床面積約264,000㎡と賃貸可能面積がニューヨーク市で4番目に大きいオフィスビルとなっており、2022年竣工予定、デベロッパーは日本の三井不動産となっています。
地下鉄7番線34丁目ハドソンヤード駅に直結しており、オフィスにはフェイスブックが入居します。

◇55 Hudson Yards
55 Hudson Yardsは51階建て、高さ237mの超高層ビルで、、外観デザインはマンハッタンで19世紀に多用された歴史的建築様式である“キャストアイロン建築”のデザインを取り入れた外観となっていることが特徴です。
2018年10月に竣工しており、こちらもデベロッパーは日本の三井不動産です。

公開空地とインスタレーションである「ベッセル(Vessel)」です。

「ベッセル(Vessel)」は登ることを目的とした展望施設で、16階建て、高さ46m、蜂の巣のようなハニカム構造がそのまま意匠デザインとなっています。

「ベッセル(Vessel)」のデザインはThomas Alexander Heatherwick氏が担当し、階段と踊り場だけで構成された空間デザインとなっています。

THE SHOPS & RESTAURANTSとLOOKING EAST FROM THE PLAZAの完成予想パースです。
低層部分の商業棟には、トップブランドが集まっており、ニューヨーク市初のニーマンを含む100以上のショップが入ります。
マーカスやZARA、H&M、AGジーンズを含む多数の多様なファッションブランド店舗、Adriano Goldschmiedや、Aritzia、Athleta、Banana Republic、コーチ、スチュアート・ワイツマンとトリー・バーチなどな美容関連店舗、ザボディショップ、キールズ、ジョーマローン、MAC、オリジンズ、セフォラのほかにも世界的な高級時計ブランド店であるロレックスも入居しています。

THE SHOPS & RESTAURANTSとLOOKING EAST FROM THE PLAZAのエントランス完成予想パースです。

10 Hudson Yardsの低層部分の様子です。
巨大なアトリウム空間や複数層に渡って伸びる太い柱の連続がインパクトある空間を創造しています。

ニューヨーク・マンハッタンとHudson Yardsのイメージパースです。
未着手のHudson Yards フェーズ2のヤード西側の超高層ビル群も描かれています。

容積率、建ぺい率、航空法による高さ制限と規制の激しい日本国内よりも、大規模で経済、金融など、国際的に影響力のある都市開発を推し進めることができる海外の都市開発は見ていてとても楽しいですね。
日本は国家戦略特区と名付けた再開発をするのであれば、せめてこのレベルでの都市開発、再開発にすべきだと思います。

整理番号 ハドソンヤード (Hudson Yards)フェーズ1 Eastern Yard #ベッセル(Vessel) #50 Hudson Yards
現在はフェーズ1としてヤードの東側半分が完成してきており、10 Hudson Yards、15 Hudson Yards、30 Hudson Yards、35 Hudson Yards、50 Hudson Yards、55Hudson Yardsの6棟の超高層ビルが建設され、50 Hudson Yardsが2022年に竣工すると東側街区が完成となります。
開発はアメリカのデベロッパーである“The Related Companies L.P.”とカナダのデベロッパー“Oxford Properties Group Inc.”、日本の三井不動産が50 Hudson Yardsと55 Hudson Yardsに携わっており、設計はアメリカのKohn Pedersen Fox AssociatesとSkidmore, Owings & Merrill、施工はTutor Perini Building Corp.によって行われています。
◆参考資料、引用元
・Hudson Yards Development Corporation
・Designboom hudson yards: everything you need to know about the new york development
・Facebook’s Largest Base in the U.S. east coastto Occupy 50 Hudson Yards, Manhattan’s Largest Development Project Valued at Over ¥400 Billion
・MASTERPLAN Hudson Yards Press

出典:MASTERPLAN Hudson Yards Press
■概要
・名称 ハドソンヤード (ハドソン・ヤード再開発プロジェクト) フェーズ1
・name Hudson Yards (Hudson Yards Redevelopment Project) Phase 1
・中文名 哈德逊广场 第一阶段
・国・都市 アメリカ合衆国・ニューヨーク市マンハッタン
・座標 40.7538856, -74.0011831
・階数 10 Hudson Yards:地上52階建て
15 Hudson Yards:地上71階建て
30 Hudson Yards:地上73階建て
35 Hudson Yards:地上72階建て
50 Hudson Yards:地上58階、地下3階建て
55 Hudson Yards:地上51階、地下2階建て
・高さ 10 Hudson Yards:268m
15 Hudson Yards:279m
30 Hudson Yards:387m
35 Hudson Yards:308m
50 Hudson Yards:280m
55 Hudson Yards:237m
・竣工 10 Hudson Yards:2016年5月31日
15 Hudson Yards:2019年3月15日
30 Hudson Yards:2019年3月15日
35 Hudson Yards:2019年3月15日
50 Hudson Yards:2022年
55 Hudson Yards:2018年10月
ハドソンヤード(Hudson Yards)の配置図です。
フェーズ1、第一段階として再開発が進められたのは東側のEastern Yardで、今後、西側街区のWestern Yardの再開発も進められる計画となっています。

出典:MASTERPLAN Hudson Yards Press
超高層オフィスビルが入る10 Hudson Yardsと30 Hudson Yards、都市型商業施設のTHE SHOPS AT HUDSON YARDS”の完成予想パースです。
ハドソンヤード(Hudson Yards)は、米国史上最大の民間不動産開発となっており、再開発街区には167万2,000㎡以上の商業および住宅床、100を超える店舗、約4,000戸の住宅が供給されており、55,752人の雇用を新たに創出しています。
また、ニューヨークの最初のアートセンターである“The Shed”は、舞台芸術、視覚芸術、大衆文化にまたがる新しい作品を展示しているほか、14エーカーの公共広場、750席の公立学校も整備されています。

出典:MASTERPLAN Hudson Yards Press
ハドソンヤード(Hudson Yards)には、コーチ本社やロレアルアメリカ、SAP、KKR、ボストンコンサルティング、タイムワーナー本社などが入居しています。
また、マンハッタン初出店となる高級百貨店「ニーマンマーカス」も開業済みとなっているほか、フェイスブック米国東海岸最大拠点が「50ハドソンヤード」に入居することが2019年11月中旬に決定しています。

出典:MASTERPLAN Hudson Yards Press
ハドソンヤード(Hudson Yards)は国際標準の超高層ビル群として、スーパートールの70階クラス、高さ300m級の超高層ビルが建ち並びます。

出典:MASTERPLAN Hudson Yards Press
ハドソンヤード(Hudson Yards)からはこのようにニューヨークを一望できます。

出典:MASTERPLAN Hudson Yards Press
ハドソンヤード(Hudson Yards)フェーズ1のEastern Yardは地下鉄車両基地直上に人工地盤を築いて建設されているため、地下は合計300のケーソンで支えられています。
基礎杭は直径1.5m、深さ6~24mの岩盤に到達するものとなっています。
ニューヨーク・マンハッタンは支持地盤となるような岩盤が地上から浅い位置に位置しているため、地下階も少ない超高層ビルが多いです。

出典:MASTERPLAN Hudson Yards Press
ハドソンヤードには5エーカー(東京ドームの約半分ほどの広さ)の公開空地に庭園と公共施設が配置され、フェーズ1のEastern Yardの広場はネルソン・バード・ウォルツ設計です。
2万8,000以上の植物が植えられ、200本以上の成熟した木も含まれ、森林植物と多年生の庭園となります。

出典:MASTERPLAN Hudson Yards Press
◇10 Hudson Yards
10 Hudson Yardsは地上52階建て、高さ268mの超高層ビルです。
Kohn Pedersen Foxによる設計で、2016年5月に竣工、建物は頂部に向かって傾斜していく外観デザインとなっています。

◇15 Hudson Yards
15 Hudson Yardsは71階建て、高さ279m、総戸数285戸の超高層タワーマンションで、50階と51階にはプール、スパ、フィットネスセンター、ヨガスタジオ、子供用プレイルーム、プライベートダイニングスイートなどの共用施設が入ります。
また、他にもゴルフクラブラウンジ、ワイン貯蔵庫などもあるとのことです。

◇30 Hudson Yards
30 Hudson Yardsは73階建て、高さ387mの超高層ビルで、設計はKohn Pedersen Fox、建築様式はポストモダニズムから逸脱した新未来派の建築となっています。
建物の100階には建物から突き出た三角形の展望台があるとのことですが、73階建てということで階数が飛んでいるのでしょうか。
ちなみにこの展望台は、西半球で最も高い屋外の展望台となるとのことです。

◇35 Hudson Yards
35 Hudson Yardsは72階建て、高さ308mの超高層ビルで、オフィスと212室のホテル、135戸のコンドミニアムから構成されています。
付帯施設としては、ジム、ヨガスタジオ、瞑想室、ラウンジ、ゴルフシミュレーターがあるとのことです。

◇50 Hudson Yards
50 Hudson Yardsは58階建て、高さ280mの超高層ビルで、延床面積約264,000㎡と賃貸可能面積がニューヨーク市で4番目に大きいオフィスビルとなっており、2022年竣工予定、デベロッパーは日本の三井不動産となっています。
地下鉄7番線34丁目ハドソンヤード駅に直結しており、オフィスにはフェイスブックが入居します。

◇55 Hudson Yards
55 Hudson Yardsは51階建て、高さ237mの超高層ビルで、、外観デザインはマンハッタンで19世紀に多用された歴史的建築様式である“キャストアイロン建築”のデザインを取り入れた外観となっていることが特徴です。
2018年10月に竣工しており、こちらもデベロッパーは日本の三井不動産です。

公開空地とインスタレーションである「ベッセル(Vessel)」です。

「ベッセル(Vessel)」は登ることを目的とした展望施設で、16階建て、高さ46m、蜂の巣のようなハニカム構造がそのまま意匠デザインとなっています。

「ベッセル(Vessel)」のデザインはThomas Alexander Heatherwick氏が担当し、階段と踊り場だけで構成された空間デザインとなっています。

THE SHOPS & RESTAURANTSとLOOKING EAST FROM THE PLAZAの完成予想パースです。
低層部分の商業棟には、トップブランドが集まっており、ニューヨーク市初のニーマンを含む100以上のショップが入ります。
マーカスやZARA、H&M、AGジーンズを含む多数の多様なファッションブランド店舗、Adriano Goldschmiedや、Aritzia、Athleta、Banana Republic、コーチ、スチュアート・ワイツマンとトリー・バーチなどな美容関連店舗、ザボディショップ、キールズ、ジョーマローン、MAC、オリジンズ、セフォラのほかにも世界的な高級時計ブランド店であるロレックスも入居しています。

THE SHOPS & RESTAURANTSとLOOKING EAST FROM THE PLAZAのエントランス完成予想パースです。

10 Hudson Yardsの低層部分の様子です。
巨大なアトリウム空間や複数層に渡って伸びる太い柱の連続がインパクトある空間を創造しています。

ニューヨーク・マンハッタンとHudson Yardsのイメージパースです。
未着手のHudson Yards フェーズ2のヤード西側の超高層ビル群も描かれています。

容積率、建ぺい率、航空法による高さ制限と規制の激しい日本国内よりも、大規模で経済、金融など、国際的に影響力のある都市開発を推し進めることができる海外の都市開発は見ていてとても楽しいですね。
日本は国家戦略特区と名付けた再開発をするのであれば、せめてこのレベルでの都市開発、再開発にすべきだと思います。

整理番号 ハドソンヤード (Hudson Yards)フェーズ1 Eastern Yard #ベッセル(Vessel) #50 Hudson Yards