今回、公開された完成予想パースでは、A棟、B棟、C棟の3棟構成となっています。
A棟は名鉄瀬戸瀬沿線では初、愛知県内の駅ペデストリアンデッキ直結タワマンとしては最高層となる地上22階建て程度の超高層タワーマンションとなるほか、B棟は地上7階建て程度の商業・立体駐車場棟、C棟は地上3階建て程度の商業棟が建設されます。
三郷駅前地区に関する都市計画(案)の市民説明会が2021年1月21~24日の間に開かれ、三郷駅前地区市街地再開発準備組合が施行する第1種市街地再開発事業と、市と県が決定する都市計画道路(三郷駅前線、名古屋瀬戸線、玉野川森林公園線)の概要などが説明されています。
2020年8月にも都市計画決定がなされ、準備組合は2021年度内に再開発に協力する民間事業者の募集を始めるとのことです。
また、再開発事業は南街区の1期、北街区の2期に分けて実施する計画となっており、1期事業は組合施行の再開発ビル建設、南口駅前広場整備、市による駅舎改修・自由通路整備のほか、市による道路拡幅などを進め、2期事業で市が北口駅前広場の整備とされています。
順調に進めば、2022年度の本組合設立、事業計画認可、2023年度の権利変換計画認可、2024年度の工事着手、第1期は着工から5年後の2029年度に完了する見通しとなっています。
◆参考資料、引用元
・尾張旭市 三郷駅周辺まちづくり計画
・尾張旭市 平成30年度:三郷駅周辺まちづくり協議会実績
・建設通進新聞 三郷駅周辺まちづくり協/19年度内に準備組合/尾張旭市と事業計画など協議
・建設通信新聞 尾張旭市の三郷駅前地区/21年夏の都計決定目指す
・建設通信新聞 8月にも都計決定/三郷駅前地区再開発で説明会/尾張旭市
◆過去の記事
→2015年10月28日投稿 【再開発】三郷駅周辺まちづくり
→2018年8月25日投稿 三郷駅周辺まちづくり
→2019年4月29日投稿 三郷駅周辺まちづくり
→2020年3月22日投稿 三郷駅前地区市街地再開発事業(三郷駅周辺まちづくり)
→2020年9月10日投稿 三郷駅前地区市街地再開発事業(三郷駅周辺まちづくり)

出典:尾張旭市
■概要
・名称 三郷駅前地区第一種市街地再開発事業/三郷駅周辺まちづくり
・計画名 三郷駅前地区第一種市街地再開発事業/三郷駅周辺まちづくり
・name Sango Station Area Type 1 Urban Redevelopment Project
・中文名 三乡站地区一类城市再开发项目
・所在地 愛知県尾張旭市三郷町栄
・用途 共同住宅、商業施設、公共施設、駐車場
・階数 地上22階建て
・高さ 約80m程度(完成予想パースより推定)
・構造 ---
・基礎工法 ---
・総戸数 約140戸
・敷地面積 約11,000㎡※南街区、(区域全体:1.8ha)
・建築面積 約4,800~5,500㎡
・延床面積 約30,000㎡~33,000㎡
・着工 2024年度
・竣工 2029年度※第1期
・建築主 三郷駅前地区市街地再開発準備組合
・設計 ---
・施工 ---
・最寄駅 三郷
(2020年8月22日撮影)
三郷駅前地区第一種市街地再開発事業/三郷駅周辺まちづくりの位置図です。

出典:尾張旭市
三郷駅前地区第一種市街地再開発事業/三郷駅周辺まちづくりの配置図です。

出典:尾張旭市
三郷駅前地区第一種市街地再開発事業/三郷駅周辺まちづくりの断面図です。

出典:尾張旭市
三郷駅前地区第一種市街地再開発事業/三郷駅周辺まちづくりのA棟完成予想パースです。

出典:尾張旭市
南西側から見た三郷駅前地区第一種市街地再開発事業/三郷駅周辺まちづくり計画地の様子です。

南側から見た三郷駅前地区第一種市街地再開発事業/三郷駅周辺まちづくりの様子です。
現在、瀬戸信用金庫三郷支店のある付近に商業施設や立体駐車場が入るB棟が建設されます。

三郷駅前地区第一種市街地再開発事業/三郷駅周辺まちづくりの敷地南東側です。
現在は、三郷市場跡地が駐輪場や駐車場となっており、こちら側には大規模な立体駐車場やロータリー等の駅前広場が整備される計画となっています。

南東側から見た三郷駅前地区第一種市街地再開発事業/三郷駅周辺まちづくりの様子です。
再開発のコンセプトは、「ひとと共存」、「緑と共存」、「時代と共存」となっています。
イベント等の多様な利用が可能な空間の確保や多様な世代が利用可能な地域交流施設、昼も夜も気軽に集える店舗が集約されるほか、緑豊かな広場空間に広場と施設をつなぐ屋根やデッキなどを配置する計画です。
また、誰もが安心して利用できる憩いの空間や多世代が利用できる学び・交流の場、地域の核となるコミュニティ拠点施設も設けられます。

現在は暫定的に駐車場として活用されている箇所もあります。
再開発後も立体駐車場として駐車場が整備され、パーク&ライドや駅遠から駅周辺の商業施設に買い物をする際に活用可能なものかと思われます。
タワーマンションの駐車場はこちらに集約されるのか、地下や別棟にタワーパーキングとして整備されるかわかりませんが、近年の動向として鉄道移動がメインの首都圏郊外駅前、駅直結タワマンであれば総戸数の約4~6割程度の駐車場が確保されています。
三郷駅周辺では商業密度が高く、電車も朝は4~8分間隔、昼でも10分間隔と市営地下鉄並みの鉄道利便性が確保されていることやカーシェアリングのサービスも充実していることから、マンションそのものの駐車場の重要性はそれほどでも無いかもしれません。

三郷駅前地区第一種市街地再開発事業/三郷駅周辺まちづくりの区域の様子です。
三郷駅から名古屋都心部の栄町駅までは急行で22分(平日朝、通勤通学時間帯29分)、名駅までは最速34分~50分ほどとなっており、駅周辺は利便性の高い郊外商業地となっています。

三郷駅近隣の大規模SCであるイトーヨーカドー尾張旭店です。
長久手や日進、春日井などに巨大モールが建ち並んできており、商業の面で名古屋郊外の尾張旭市が一歩出遅れていると感じており、そのうちこちらも大規模ショッピングモール化がなされればと感じています。
駅再開発によりペデストリアンデッキで接続されれば利便性が高まりそうですが、こちらは今後、どうなるんでしょう。
セブン&アイ・ホールディングスの大規模SCブランドである「アリオ」が名古屋圏にはまだないため、個人的にはこちらの建て替え&大規模化でアリオ進出できればと思っています。

三郷駅ホームから見た2期で整備される北側エリアの様子です。
元々は北側街区も再開発でマンションが建てられるイメージパース等もありましたが、市が北口駅前広場を整備するのみと変更されています。

名鉄瀬戸線三郷駅の様子です。
一日平均乗降客数は、9,896人となっており、現在は殺風景ですが駅ナカが充実して賑やかになればと思います。
現状の計画では、橋上改札を抜けて自由通路に出ますが、自由通路西側にはミュープラットのような駅ナカ駅直上商業施設の計画がないことがわかります。
今後、計画がどうなるかわかりませんが、改札を抜けたところが「三郷駅に到着した」と感じられるような華やかさになると良いですね。

尾張旭市の展望施設「スカイワードあさひ」から見た三郷駅前地区第一種市街地再開発事業/三郷駅周辺まちづくり計画の進む三郷駅方面の様子です。
三郷駅界隈には高層マンションが建ち並び、比較的人口密度の高い郊外都市部のエリアとなっています。
奥に見えるのは隣接する愛知県瀬戸市の菱野団地で、県立高校の瀬戸西高校が立地、過去には高級スーパーの松坂屋ストアもあった建築家 黒川紀章氏設計の大規模団地です。
昭和の高度成長時代の“憧れの団地”もまちびらきから約50年経ち、こちらでも住民主体のまちづくりが進められています。

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