2021/02/19
四国新幹線構想は、本州と四国の各都市を結ぶ新幹線新設計画です。
1973年に「建設を開始すべき新幹線鉄道の路線を定める基本計画」に盛り込まれた新幹線計画となりますが、現在に至るまで計画や着工に至ることはなく、人口減少や経済の停滞が進む四国地区において観光やビジネスに関する交流増大を目指し、誘致が進められています。
ルートは、岡山から瀬戸大橋を渡り、高松や徳島、高知、松山を結び、さらなる拡大・拡張計画案では、新大阪から和歌山・鳴門大橋経由や九州側は大分への延伸も考えられています。
2021年2月時点では、香川経済同友会が県・高松市に駅候補やイメージ図の描かれた提言書を提出し、誘致機運が高まり始めています。
◆参考資料、引用元
・香川経済同友会 香川県知事ならびに高松市長へ提言「四国新幹線開業を見据えたまちづくりの議論を~四国新幹線(新)高松駅構想について~」
・四国の鉄道高速化連絡会
・日本経済新聞 四国新幹線 誘致へ機運 香川同友会、県・高松市に提言書 駅候補やイメージ図作製

出典:香川経済同友会
■概要
・名称 四国新幹線構想
・name Shikoku Shinkansen concept
・中文名 四国新干线概念
・区間 整備延長約302km (鳴門ルート、大分延伸含む:480km)
・着工 ---年度
・完成予定 ---年度
・概算事業費 1.57兆円
(2016年12月31日撮影)
四国新幹線構想の路線計画図です。

出典:四国の鉄道高速化連絡会
現在の香川県高松市高松駅の様子です。
JR予讃線、高徳線が乗り入れ、乗り換えで高松琴平電気鉄道(ことでん)琴平線の高松築港駅があり、四国の鉄道ターミナルとして機能していることから、利用者数・発着本数共にJR四国で最多で高松駅の一日平均乗降客数は25,882人となっています。

高松駅北口のサンポート地区の様子です。
こちらには、コンベンション施設やホテル、合同庁舎、高松港旅客ターミナルビルのほか、30階建て、高さ151.3mの超高層ビル「高松シンボルタワー」が建っています。
四国新幹線の駅設置位置等の検討が高松エリアでは、「JR高松駅付近」、「JR栗林駅付近」、「ことでん伏石駅付近」、「高松空港付近」の4か所で進められ、イメージ図も公開されています。
また、まちづくり等の検討も同時に進められ、公共交通ネットワークと拠点整備が同時に進められる構想です。

四国新幹線(新)高松駅構想の「JR高松駅付近のイメージパースです。
現在の高松駅に併設し、かつ徳島方面への路線延伸を考慮して作成されています。
既に四国最大の鉄道ターミナルとして機能していることもあり、新幹線の経済効果を香川県全域へ波及させることが可能となります。

出典:香川経済同友会
四国新幹線(新)高松駅構想の「JR栗林駅付近のイメージパースです。
1970年代に本州四国連絡橋公団において検討された計画と同様の案です。

出典:香川経済同友会
四国新幹線(新)高松駅構想の「ことでん伏石駅付近のイメージパースです。
東西方向に国道11号線バイパス、ことでんが南北に貫くエリアとなります。
現在の高松駅から南へ約4.5kmの郊外に位置しています。

出典:香川経済同友会
四国新幹線(新)高松駅構想の「高松空港駅付近のイメージパースです。
空路と陸路のハブとして機能されることが期待されている案です。
なお、高松市内へのアクセスに通常の在来鉄道の整備が不可欠な立地で、ことでん琴平線仏生山駅から分岐したアクセス鉄道の検討が必要となるようです。

出典:香川経済同友会
現在、四国と本州の鉄道は瀬戸大橋によって結ばれています。
四国新幹線もこちらの瀬戸大橋に併設される構想となっています。

整備案では、西側に新幹線、東側に在来線を配置するものとされており、建設時に既にそのスペースは確保されています。
ちなみに鳴門大橋も新幹線設置可能な構造で建設されており、こちらの案も気になるところです。

瀬戸大橋を通過する電車の前方から、瀬戸大橋内部を見た様子です。
橋の内側に在来線が敷かれていますが、外側にも空間があることがわかります。
新幹線開業時には在来線と新幹線で分けて線路が敷設されなおされることになります。

出典:四国の鉄道高速化連絡会
現在、瀬戸大橋を経由して本州へアクセスする快速マリンライナーは52分で高松と岡山を結んでおり、高松から岡山へ通勤しようと思えばギリギリ可能なアクセス時分となっています。

四国新幹線が開業した際の四国4県都市間はそれぞれ1時間で結ばれます。
現在では2時間~4時間かかっていることを考えると、飛躍的に利便性が向上することになります。

出典:香川経済同友会
また、四国4県各都市から新大阪まで約1.5時間でアクセス可能となり、気軽な出張や土休日の往来が可能となります。

出典:香川経済同友会
四国4県各都市から東京へも現在は4時間~6時間かかりますが、こちらも四国新幹線が開通すると3時間以内にアクセス可能となり、首都圏から四国への出張や観光が非常にしやすくなり、人の往来が増大する可能性があります。
コロナ禍により、移動そのものがほぼ不可能となっている今ですが、収束後は逆に人の移動が活発化すると思われ、数年後に全世界で完全な収束がなされれば海外からも大勢の観光客やビジネスマンがやって来るはずです。
日経新聞では、国の財政事情は厳しく、実現への道のりは容易ではないとの記載がありますが、四国新幹線があれば四国各都市への人の流れが大幅に変わることが期待され、その経済効果や人的交流が地方創生を推し進めるものにもなりえると思います。

整理番号 香川経済同友会が県・高松市に提言書を提出し、誘致機運が高まり始めている“四国新幹線構想”!
1973年に「建設を開始すべき新幹線鉄道の路線を定める基本計画」に盛り込まれた新幹線計画となりますが、現在に至るまで計画や着工に至ることはなく、人口減少や経済の停滞が進む四国地区において観光やビジネスに関する交流増大を目指し、誘致が進められています。
ルートは、岡山から瀬戸大橋を渡り、高松や徳島、高知、松山を結び、さらなる拡大・拡張計画案では、新大阪から和歌山・鳴門大橋経由や九州側は大分への延伸も考えられています。
2021年2月時点では、香川経済同友会が県・高松市に駅候補やイメージ図の描かれた提言書を提出し、誘致機運が高まり始めています。
◆参考資料、引用元
・香川経済同友会 香川県知事ならびに高松市長へ提言「四国新幹線開業を見据えたまちづくりの議論を~四国新幹線(新)高松駅構想について~」
・四国の鉄道高速化連絡会
・日本経済新聞 四国新幹線 誘致へ機運 香川同友会、県・高松市に提言書 駅候補やイメージ図作製

出典:香川経済同友会
■概要
・名称 四国新幹線構想
・name Shikoku Shinkansen concept
・中文名 四国新干线概念
・区間 整備延長約302km (鳴門ルート、大分延伸含む:480km)
・着工 ---年度
・完成予定 ---年度
・概算事業費 1.57兆円
(2016年12月31日撮影)
四国新幹線構想の路線計画図です。

出典:四国の鉄道高速化連絡会
現在の香川県高松市高松駅の様子です。
JR予讃線、高徳線が乗り入れ、乗り換えで高松琴平電気鉄道(ことでん)琴平線の高松築港駅があり、四国の鉄道ターミナルとして機能していることから、利用者数・発着本数共にJR四国で最多で高松駅の一日平均乗降客数は25,882人となっています。

高松駅北口のサンポート地区の様子です。
こちらには、コンベンション施設やホテル、合同庁舎、高松港旅客ターミナルビルのほか、30階建て、高さ151.3mの超高層ビル「高松シンボルタワー」が建っています。
四国新幹線の駅設置位置等の検討が高松エリアでは、「JR高松駅付近」、「JR栗林駅付近」、「ことでん伏石駅付近」、「高松空港付近」の4か所で進められ、イメージ図も公開されています。
また、まちづくり等の検討も同時に進められ、公共交通ネットワークと拠点整備が同時に進められる構想です。

四国新幹線(新)高松駅構想の「JR高松駅付近のイメージパースです。
現在の高松駅に併設し、かつ徳島方面への路線延伸を考慮して作成されています。
既に四国最大の鉄道ターミナルとして機能していることもあり、新幹線の経済効果を香川県全域へ波及させることが可能となります。

出典:香川経済同友会
四国新幹線(新)高松駅構想の「JR栗林駅付近のイメージパースです。
1970年代に本州四国連絡橋公団において検討された計画と同様の案です。

出典:香川経済同友会
四国新幹線(新)高松駅構想の「ことでん伏石駅付近のイメージパースです。
東西方向に国道11号線バイパス、ことでんが南北に貫くエリアとなります。
現在の高松駅から南へ約4.5kmの郊外に位置しています。

出典:香川経済同友会
四国新幹線(新)高松駅構想の「高松空港駅付近のイメージパースです。
空路と陸路のハブとして機能されることが期待されている案です。
なお、高松市内へのアクセスに通常の在来鉄道の整備が不可欠な立地で、ことでん琴平線仏生山駅から分岐したアクセス鉄道の検討が必要となるようです。

出典:香川経済同友会
現在、四国と本州の鉄道は瀬戸大橋によって結ばれています。
四国新幹線もこちらの瀬戸大橋に併設される構想となっています。

整備案では、西側に新幹線、東側に在来線を配置するものとされており、建設時に既にそのスペースは確保されています。
ちなみに鳴門大橋も新幹線設置可能な構造で建設されており、こちらの案も気になるところです。

瀬戸大橋を通過する電車の前方から、瀬戸大橋内部を見た様子です。
橋の内側に在来線が敷かれていますが、外側にも空間があることがわかります。
新幹線開業時には在来線と新幹線で分けて線路が敷設されなおされることになります。

出典:四国の鉄道高速化連絡会
現在、瀬戸大橋を経由して本州へアクセスする快速マリンライナーは52分で高松と岡山を結んでおり、高松から岡山へ通勤しようと思えばギリギリ可能なアクセス時分となっています。

四国新幹線が開業した際の四国4県都市間はそれぞれ1時間で結ばれます。
現在では2時間~4時間かかっていることを考えると、飛躍的に利便性が向上することになります。

出典:香川経済同友会
また、四国4県各都市から新大阪まで約1.5時間でアクセス可能となり、気軽な出張や土休日の往来が可能となります。

出典:香川経済同友会
四国4県各都市から東京へも現在は4時間~6時間かかりますが、こちらも四国新幹線が開通すると3時間以内にアクセス可能となり、首都圏から四国への出張や観光が非常にしやすくなり、人の往来が増大する可能性があります。
コロナ禍により、移動そのものがほぼ不可能となっている今ですが、収束後は逆に人の移動が活発化すると思われ、数年後に全世界で完全な収束がなされれば海外からも大勢の観光客やビジネスマンがやって来るはずです。
日経新聞では、国の財政事情は厳しく、実現への道のりは容易ではないとの記載がありますが、四国新幹線があれば四国各都市への人の流れが大幅に変わることが期待され、その経済効果や人的交流が地方創生を推し進めるものにもなりえると思います。

整理番号 香川経済同友会が県・高松市に提言書を提出し、誘致機運が高まり始めている“四国新幹線構想”!