2021/07/04
Hisaya-odori Park(ヒサヤオオドオリパーク)/中部電力 MIRAI TOWER |
Hisaya-odori Park(ヒサヤオオドオリパーク)は愛知県名古屋市中区丸の内三丁目、錦三丁目の栄エリアで進められていた久屋大通公園改修、リニューアル工事によって整備された公園と商業施設が一体となった複合型施設です。
日本最大級のPark-PFI事業として、名古屋市の民間事業者パートナーに三井不動産が選ばれ、商業施設は三井不動産が展開する公園一体型開発「RAYARD Hisaya-odori Park(レイヤード ヒサヤオオドオリパーク)」となっています。
「RAYARD Hisaya-odori Park(レイヤード ヒサヤオオドオリパーク)」には24棟、全35店舗が入っており、ファッションやスポーツ、グルメ、コミュニケーション、リフレッシュなど多彩な商業施設が公園内に建ち並んでいます。
施設構成は、ZONE1~ZONE4の4つのゾーンからなり、北側のZONE1は「大型芝生広場を擁する学びの森ゾーン」、ZONE2は「小径のそぞろ歩きを楽しむ、アーバンリゾートゾーン」、ZONE3は「日常をより豊かにするコミュニケーションゾーン」、南側のZONE4は「名古屋の魅力を発信する新たなシンボルゾーン」となっています。
また、ZONE3に立地する「中部電力 MIRAI TOWER(旧・名古屋テレビ塔)」も名古屋テレビ塔再生計画によって整備され、改修、耐震化がなされました。
耐震改修には既存の建築物を免震化する“免震レトロフィット工法”が用いられ、テレビ塔を油圧ジャッキでジャッキアップさせることにより、4カ所に合計7台の免震装置が設置されたほか、1~3階には高級レストランやVR(仮想現実)を駆使したコンサートホール、アナログ放送機器のあった4、5階には高級ホテル「THE TOWER HOTEL NAGOYA」が入っています。
Hisaya-odori Park(ヒサヤオオドオリパーク)は、2020年9月18日に開業、中部電力 MIRAI TOWER(旧・名古屋テレビ塔)は2020年9月18日にリニューアルオープン、10月1日にTHE TOWER HOTEL NAGOYAが開業、2021年5月1日よりネーミングライツにより「名古屋テレビ塔」から「月18日に開業、中部電力 MIRAI TOWER」へと名称変更されています。
参考資料、引用元
・Hisaya- odori Park 公式サイト
・中部電力 MIRAI TOWER(旧・名古屋テレビ塔) 公式サイト
・THE TOWER HOTEL NAGOYA 公式サイト
・三井不動産 発信性と日常性を併せ持つ、名古屋の新しいシンボルへ 日本最大級のPark-PFI事業「Hisaya-odori Park」が2020年9月18日(金)開業 公園と一体となった商業施設「RAYARD Hisaya-odori Park」も同時オープン!
・三井不動産 公園と店舗が一体となった 日本最大級のPark-PFI事業「Hisaya-odori Park」が2020年秋誕生 発信性と日常性を併せ持つ、名古屋の新しいシンボルへ
・国土交通省 民間誘導施設等整備事業計画(名古屋テレビ塔全体改修工事)を認定 ~名古屋テレビ塔にホテル・商業施設を整備し、にぎわいを創出~
・名古屋市 久屋大通公園(北エリア・テレビ塔エリア)整備運営事業提案の選定結果
・名古屋市 栄バスターミナル(噴水南のりば)跡地暫定活用事業提案の選定結果
・名古屋市(現在の位置)久屋大通公園(北エリア・テレビ塔エリア)の利用の停止について(お知らせ)
過去の記事
→2018年2月14日投稿 久屋大通公園 再開発計画案が発表
→2019年4月9日投稿 久屋大通公園改修、リニューアル工事・栄噴水南バスターミナル広場整備
→2019年12月7日投稿 久屋大通公園改修、リニューアル工事
→2020年3月1日投稿 久屋大通公園改修、リニューアル工事
関連記事
※記事集約化させていただきます
→2020年3月11日投稿 名古屋テレビ塔再生計画

概要※Hisaya-odori Park
・名称 Hisaya-odori Park(ヒサヤオオドオリパーク)/RAYARD Hisaya-odori Park(レイヤード ヒサヤオオドオリパーク)
・計画名 久屋大通公園改修、リニューアル工事
・name Hisaya-odori Park
・中文名 久屋大通公园
・所在地 愛知県名古屋市中区丸の内三丁目、錦三丁目
・敷地面積 約54,000㎡
・建築面積 北エリア:1,748㎡
テレビ塔エリア:3,652㎡
・延床面積 約8,000㎡
北エリア:1,996㎡
テレビ塔エリア:5,410㎡
・店舗数 35店舗
・着工 2019年1月7日
・完工 北エリア:2020年3月31日
テレビ塔エリア:2020年6月30日
・建築主 名古屋市、三井不動産
・設計 公園設計:日建設計、大成建設
建築設計:大成建設
・施工 建築物施工:大成建設
造園・植栽整備:岩間造園
・最寄駅 栄、栄町、久屋大通
概要※中部電力 MIRAI TOWER
・名称 中部電力 MIRAI TOWER(旧・名古屋テレビ塔)/THE TOWER HOTEL NAGOYA
・計画名 名古屋テレビ塔再生計画
・name Chubu Electric Power MIRAI TOWER (former Nagoya TV Tower)
・中文名 中部电力未来塔(原名古屋电视塔)
・所在地 愛知県名古屋市中区錦三丁目46番の一部
・用途 ホテル、展示場、飲食店(一部物販店)、事務所
・階数 地上5階、地下1階
・高さ 180m (名古屋テレビ塔再生計画対象部分:30.83m)
・構造 鉄骨造、一部鉄骨鉄筋コンクリート造
・基礎工法 ---
・敷地面積 2,015.44㎡ (※国土交通省リリース:2,015.44㎡)
・建築面積 1,211.00㎡ (※国土交通省リリース:1,226.48㎡)
・延床面積 3,799.33㎡ (※国土交通省リリース:3,740.30㎡)
・着工 1953年9月19日 (名古屋テレビ塔再生計画対象部分:2019年2月7日)
・竣工 1954年6月19日 (名古屋テレビ塔再生計画対象部分:2020年6月30日)
・建築主 --- (名古屋テレビ塔再生計画対象部分:名古屋テレビ塔株式会社)
・設計 日建設計、構造設計:内藤多仲、意匠設計:今井兼次、NHK施設局建築課 (名古屋テレビ塔再生計画対象部分:日建設計)
・施工 竹中工務店 (名古屋テレビ塔再生計画対象部分:竹中工務店)
・最寄駅 栄、栄町
(2021年4月3日、4月5日撮影)
建築計画の概要板
▼中部電力 MIRAI TOWER(旧・名古屋テレビ塔)

位置図
▼Hisaya-odori Park(ヒサヤオオドオリパーク)

出典:三井不動産
▼中部電力 MIRAI TOWER(旧・名古屋テレビ塔)

出典:国土交通省
配置図
▼Hisaya-odori Park(ヒサヤオオドオリパーク)


現地にて撮影
断面図
▼中部電力 MIRAI TOWER(旧・名古屋テレビ塔)

出典:国土交通省
イメージパース
▼Hisaya-odori Park(ヒサヤオオドオリパーク)

現地仮囲いより
▼中部電力 MIRAI TOWER(旧・名古屋テレビ塔)

出典:国土交通省
南側の錦通から見たHisaya-odori Park(ヒサヤオオドオリパーク)の様子です。
以前は木が生い茂る雑木林のような場所で人も少なく賑わいもありませんでしたが、うまい具合に樹木密度が調整され、栄の中心となる南側ほど緑が少なく、北側へ行くほど緑が多くなっています。
また、一部には既存樹木も活用されており、このように久屋大通公園時代の面影を残す場所もあります。

Hisaya-odori Park(ヒサヤオオドオリパーク)の最も南側に広がる芝生広場と中部電力 MIRAI TOWER(名古屋テレビ塔)の様子です。
公園の中心に芝生広場、両側に白を基調とした低層商業施設が建ち並び、まるでヨーロッパのような景観となっています。

建物2階のデッキから見た南側の芝生広場と錦通です。Hisaya-odori Park(ヒサヤオオドオリパーク)のメインゲートとなる場所です。
ここでは、テレビ塔を背景に記念撮影している方々が大勢いました。新たな人気スポットになりそうですね!

地下鉄名城線栄駅と名鉄瀬戸線栄町駅から直結していた「もちの木広場」は、「メディアヒロバ」へと整備され、名称も変更されています。
295インチの大型デジタルサイネージを設置した、イベントが可能な広場となっており、イベントを通じて効果的な情報発信を行うこととされています。
また、ヒロバ内のカメラ映像をAIで解析し、防犯や事故防止に活用する検証を行うとのことです。

「メディアヒロバ」のあるZONE4は、名古屋の魅力を発信する新たなと位置付けられており、隣接して愛知県芸術劇場やオアシス21も建っています。
エスカレーターや階段も刷新され、地下と地上をシームレスに繋ぐ新たな空間が生まれました。
※以前の記事でパースから滝と表現していたものが大型デジタルサイネージでした。申し訳ございません。

Hisaya-odori Park(ヒサヤオオドオリパーク) ZONE4にある「ミズベヒロバ」の様子です。
幅約10m、長さ約80mのシンボリックな水盤では、水盤とミストを駆使した環境演出を行われ、幻想的な光景が創出されています。

ミストが噴出している時の様子です。
通路を歩く人がまるで雲の中にいるような、幻想的な光景を創り出しています。

「ミズベヒロバ」のミストを真横から見た様子です。

「ミズベヒロバ」の両サイドにも商業施設が建ち並んでいます。
商業施設にはグローバルに展開するブランドも数多く出店しており、「ポロ ラルフ ローレン」や「スコンター」、名古屋初出店となるラルフ ローレンのカフェ「ラルフズコーヒー」、「TATRAS」がオープンしています。
また、「COLE HAAN」は新コンセプトストア “GRANDSHØP” の日本1号店をオープンしています。

Hisaya-odori Park(ヒサヤオオドオリパーク) ZONE4にある「ミズベヒロバ」の全景です。

Hisaya-odori Park(ヒサヤオオドオリパーク) ZONE4「ミズベヒロバ」の夜景です。
かなり人気の撮影スポットとなっており、順番待ち状態となっていました。
夜はミストとライトアップで更に幻想的な光景となり、背景のテレビ塔も非常に映えます。

夜間のミスト演出の様子です。

「ミズベヒロバ」の夜間ライトアップの様子です。

北側の中部電力 MIRAI TOWERの足下から見た「ミズベヒロバ」の様子です。
中部電力 MIRAI TOWER側は一段高くなっており、ミズベヒロバ全体を見渡せます。

名古屋テレビ塔再生計画により、整備されたHisaya-odori Park(ヒサヤオオドオリパーク)ZONE3に立地する「中部電力 MIRAI TOWER(旧・名古屋テレビ塔)」の様子です。
新たに1~4階を結ぶエレベーター棟も新設されており、バリアフリー対策の強化もなされています。

新設されたエレベーター棟です。

「中部電力 MIRAI TOWER(旧・名古屋テレビ塔)」の商業施設には、Farm&(ファームアンド)やHUB GRAMPUS PUB MIRAI TOWER店といったカフェや英国風PUBが入っています。

中部電力 MIRAI TOWER(旧・名古屋テレビ塔)の足下はHisaya-odori Park(ヒサヤオオドオリパーク)と融合した空間となっており、通り抜けが可能なほか、このようなファニチャー類も充実した洗練された空間となっています。

夜間は塔の鉄骨に設けられた照明が、足下を照らします。

中部電力 MIRAI TOWER(旧・名古屋テレビ塔)の4、5階には高級ホテル「THE TOWER HOTEL NAGOYA(ザ タワーホテル ナゴヤ)」が入っています。

中部電力 MIRAI TOWER(旧・名古屋テレビ塔)北側に広がる芝生広場の「テレビトーヒロバ」の様子です。
屋外での卓球やアウトドア体験などのスポーツコミュニケーションの場となる芝生エリアとなっています。

「テレビトーヒロバ」の夜景です。

「テレビトーヒロバ」には卓球台も設けられています。

テレビトーヒロバに隣接して地下街や地下鉄桜通線、名城線久屋大通駅へのエスカレーターも設置されています。
外観意匠は黒いガラスケースのような特徴的なデザインとなっており、目を引きます。

夜間は非常に近未来的な光景を創り出します。

「テレビトーヒロバ」の全景です。
大都市の中心に座ったり寝転がったりできる芝生広場が誕生し、新たな憩いの場ができました。

桜通を跨ぐ「セントラルブリッジ」です。

Hisaya-odori Park(ヒサヤオオドオリパーク) ZONE2の様子です。
ZONE2は、小径に四季折々のアートやライトアップ演出を展開し、そぞろ歩きの楽しさを創出した空間となっています。
外の気持ちよさを感じられるテラスのあるカフェや、日常に彩りを添えるレストランなど、6つの個性豊かな飲食店が入っています。
北側へ進むにつれ、徐々に緑の密度も高まってきました。

Hisaya-odori Park(ヒサヤオオドオリパーク)内では、所々に人工的に高低差が設けられ、視線高さに変化が生じる空間構成となっています。

名古屋初出店となる「PEANUTS Cafe」です。
スヌーピーが登場するコミック「PEANUTS」にゆかりのある、アメリカ西海岸をテーマにしたカフェとなっており、キャラクターにちなんだフードやデザートを楽しめるほか、オリジナルグッズや名古屋限定デザイングッズも販売されています。

北側から見たHisaya-odori Park(ヒサヤオオドオリパーク) ZONE2の様子です。

Hisaya-odori Park(ヒサヤオオドオリパーク)の最も北側に位置する ZONE1です。
公園内で最も大きい芝生広場「ケヤキヒロバ」と「シバフヒロバ」があるこのゾーンとなっています。
「学びの森」をテーマとし、朝活やマーケットの開催、来園者の好奇心が沸き立つような店舗での学びを楽しめる空間です。

Hisaya-odori Park(ヒサヤオオドオリパーク)ZONE1から南側の中部電力 MIRAI TOWER(旧・名古屋テレビ塔)を見た様子です。
ZONE2からは道路を渡る必要性がありますが、惜しくもこちらの道路はフェンスで遮られ、徒歩だと遠回りする必要があります。
名古屋はまだまだ車優先の社会で、こういった場所は徒歩で直進できるよう、道路を廃止するか、クランク形状にして減速するよう、歩行者優先のまちづくりをすべきだと感じられました。

リニア開通を控えた名古屋では次々と再開発が進み、魅力的な大都市へと変貌を遂げています。
今後も栄エリアでは中日ビルや栄広場などの再開発や同じく都心の名駅や金山エリアでも再開発計画が進められています。
今後の名古屋の進化が楽しみですね!

整理番号 名古屋・栄が大規模再開発により魅力的な街に!久屋大通公園や名古屋テレビ塔を整備し、開業した公園一体型複合商業施設!“Hisaya-odori Park(ヒサヤオオドオリパーク)/中部電力 MIRAI TOWER”