2021/07/18
TOKYO TORCH Torch Tower(東京トーチ トーチタワー) |
TOKYO TORCH Torch Tower(東京トーチトーチタワー)は、東京都千代田区大手町、東京都中央区八重洲の東京駅日本橋口前で建設中の地上63階、地下4階、高さ390mの超高層ビルです。
Torch Tower(トーチタワー)はB棟として計画されており、北西側には事務所、下水ポンプ場からなる地上9階、地下3階、高さ65mのD棟も併設されます。
TOKYO TORCH(東京トーチ)として再開発が行われている東京駅前常盤橋プロジェクト(大手町二丁目常盤橋地区第一種市街地再開発事業)では、合計4棟のビルが建設され、うち2棟は高さ100m以上の超高層ビルとなります。常盤橋タワーは2021年6月に竣工、地上40階、地下5階、高さ212mの超高層ビルとなっており、Torch Towerは2027年度竣工予定、地上63階、地下4階、高さ390mとなり、B棟は日本一の高さを誇る超高層ビルとなります。
また、B棟の延床面積は都市計画の変更に伴い、49万㎡から54万5,000㎡に規模が拡大されており、日本橋エリアの首都高速道路地下化、八重洲地区再開発による地下ネットワーク化などに伴い、容積率の最高限度が従来の1,760%から1,860%に変更となります。
延床面積が増えたことにより、用途にホテルやホールといった機能が拡充され、外観デザインは高層部分のボリュームを増やし、当初計画から大幅に変更されています。
階数も当初の61階建てから63階建てに拡大、なお、高さは最高限度の高さが390mとして、既決定の都市再生特別地区で指定されているため変更はなく、高さ390mのまま計画が進められています。
街区北側に位置するD棟は、地下及び低層階に下水ポンプ所を新設するものとされており、1964年に日本ビル地下に合築して設けられた東京都下水道局銭瓶町ポンプ所に代わるものとなります。
竣工後は、東京都下水道局の所有、地上階は主に東京都下水道局の事務所となる予定で、館内空調は下水熱を利用した空調システムを採用し、環境負荷の低減を目指すとされています。
2021年7月時点では、9階建て、高さ65mのD棟にて7~9階の鉄骨建方が進められています。
参考資料、引用元
・TOKYO TORCH(東京トーチ)公式サイト
・三菱地所 TOKYO TORCH 常盤橋タワーの商業ゾーン・大規模広場が2021年7月21日(水)にグランドオープン
・三菱地所 東京駅前 3ha 超の大規模複合再開発「常盤橋街区再開発プロジェクト」計画概要について
・三菱地所 高さ日本一(約 390m)の大規模複合再開発「常盤橋街区再開発プロジェクト」第一弾 D 棟(下水ポンプ所)新築工事着工 ~東京駅前で 10 年超の長期プロジェクトがいよいよ始動~
・三菱地所 大手町・丸の内・八重洲・日本橋の結節点における敷地面積 3.1ha の大規模再開発「東京駅前常盤橋プロジェクト」A棟新築工事着工―「働く」ことは「人が動き、交わる」こと。これからの「働く」を発信するシンボルタワーへ。―
・東京都 報道発表資料 大手町二丁目常盤橋地区第一種市街地再開発の施行認可
・小千谷市 「東京駅前常盤橋プロジェクト」広場に泳ぐ宝石「錦鯉」の池を設置
・YouTube 三菱地所公式チャンネル 東京駅前常盤橋プロジェクト/TOKYO TOKIWABASHI 2027
・建設通信新聞 63階55万平米に変更/常盤橋プロジェクトB棟/三菱地所
・建設通信新聞 【東京駅前常盤橋プロジェクト】広場に錦鯉が泳ぐ池 新潟県小千谷市がPRゾーンを提案
・内閣府 国家戦略特区・首相官邸 都市再生特別地区(大手町地区(D-1街区))都市計画(素案)の概要
・内閣府 資料1 都市再生特別地区(大手町地区(D-1街区))都市計画(素案)の概要
過去の記事
→2015年9月1日投稿 東京駅前に高さ390mの超高層ビル計画 (常盤橋地区再開発)
→2020年1月21日投稿 東京駅前常盤橋プロジェクト (大手町二丁目常盤橋地区第一種市街地再開発事業) B棟 / D棟
→2020年7月9日投稿 東京駅前常盤橋プロジェクト (大手町二丁目常盤橋地区第一種市街地再開発事業) B棟/D棟
→2020年8月22日投稿 東京駅前常盤橋プロジェクト (大手町二丁目常盤橋地区第一種市街地再開発事業) B棟/D棟

出典:内閣府
概要
・名称 TOKYO TORCH Torch Tower(東京トーチトーチタワー)
・計画名 東京駅前常盤橋プロジェクト(大手町二丁目常盤橋地区第一種市街地再開発事業) B棟
・name TOKYO TORCH Torch Tower
・中文名 东京火炬火炬塔
・所在地 東京都千代田区大手町二丁目8番1他、東京都中央区八重洲1丁目2番1他
・用途 A棟:事務所、店舗、駐車場等
B棟:事務所、店舗、駐車場等
C棟:店舗、変電所、駐車場等
D棟:事務所、下水ポンプ場、駐車場等
・階数 A棟:地上40階、地下5階 (運用上:地上38階、地下5階)
B棟:地上63階、地下4階
C棟:地上1階、地下4階
D棟:地上9階、地下3階
・高さ A棟:212m
B棟:390m
C棟:10m
D棟:65m
・構造 鉄骨造、鉄筋コンクリート造、鉄骨鉄筋コンクリート造
・基礎工法 直接基礎、杭基礎 (一部併用)
・敷地面積 31,400㎡ (街区全体)
・建築面積 20,400㎡ (街区全体)
A棟:4,000㎡
B棟:13,200㎡
C棟:300㎡
D棟:2,900㎡
・延床面積 686,000㎡(街区全体)
A棟:146,000㎡
B棟:545,000㎡
C棟:20,000㎡
D棟:30,000㎡
・着工 A棟:2018年1月
B棟:2023年度
C棟:Ⅰ期:2018年1月
Ⅱ期:2023年度
D棟:2017年4月上旬
・竣工 A棟:2021年6月末
B棟:2027年度
C棟:Ⅰ期:2021年6月末
Ⅱ期:2027年度
D棟:2022年3月
・建築主 三菱地所
・設計 A棟:三菱地所設計
B棟:---
C棟:Ⅰ期:三菱地所設計
Ⅱ期:---
D棟:三菱地所設計、日本水工設計
・施工 A棟:戸田建設
B棟:---
C棟:Ⅰ期:戸田建設
Ⅱ期:---
D棟:三井住友建設
・最寄駅 東京、日本橋、大手町、三越前
(2021年7月10日撮影)
建築計画の概要板


位置図

出典:内閣府
配置図

出典:内閣府
立面図

出典:TOKYO TORCH(東京トーチ)公式サイト
断面図

出典:内閣府
開発ステップイメージ

出典:三菱地所ニュースリリース
イメージパース
▼TOKYO TORCH Torch Tower(東京トーチトーチタワー)

出典:TOKYO TORCH(東京トーチ)公式サイト
▼TOKYO TORCH D棟 (東京トーチD棟)

出典:三菱地所 ニュースリリース
イメージパース(街区全体)

出典:内閣府
北西側、竜閑さくら橋から見たTOKYO TORCH Torch Tower(東京トーチトーチタワー)建設予定地と建設中の東京トーチ D棟の様子です。

西側から見たTOKYO TORCH D棟 (東京トーチD棟)の様子です。

北西側から見た建設中のTOKYO TORCH D棟 (東京トーチD棟)の様子です。

外装材は鉄筋コンクリートもしくはALC等が用いられていますが、スラブはデッキプレート、柱や梁は鉄骨が用いられていることが確認でき、TOKYO TORCH D棟 (東京トーチD棟)の主要構造部は鉄骨造であることがわかります。

1階にはレンガ調の外装材が用いられています。

北東側から見たTOKYO TORCH D棟 (東京トーチD棟)の様子です。

北側から見たTOKYO TORCH Torch Tower(東京トーチトーチタワー)の建設予定地に建つ14階建て、高さ51.4mの既存建築物「日本ビルヂング」です。
1962年7月4日に「第三大手町ビルヂング」の名称で竣工し、「第三大手町ビルヂング」2期が1965年11月26日に竣工、14階建て、延床面積173,016㎡と東洋一の規模のオフィスビルとなり、名称もこの時に「日本ビルヂング」に改められています。
2016年4月から北側半分の部分解体に着手し、現在は南側半分にある既存のポンプ場を移転するためにD棟が建設されています。

北東側から見たTOKYO TORCH Torch Tower(東京トーチトーチタワー)の建設予定地に建つ既存建築物「日本ビルヂング」です。

南東側から見たTOKYO TORCH Torch Tower(東京トーチトーチタワー)の建設予定地に建つ既存建築物「日本ビルヂング」と29階建て、高さ119.65mの「朝日生命大手町ビル」 の様子です。

TOKYO TORCH Torch Tower(東京トーチトーチタワー)の建設予定地に建つ「朝日生命大手町ビル」は超高層ビルですが、竣工が1971年7月と既に築50年となっており、これは現在、浜松町で解体が進められている「世界貿易センタービル」より1年後に竣工していることになります。
高度経済成長期に建設された超高層オフィスビルの寿命は、だいたい50年ほどのものが多い印象です。
現在のものは、施工技術の向上や制震装置の採用による耐久性向上で70~80年の寿命はあるかもしれません。

竜閑さくら橋から見たTOKYO TORCH (東京トーチ)全体の様子です。
日本一の超高層ビル群である日本橋~大手町~丸の内エリアのランドマークとして、高さ400mクラスの超高層ビルが建設されることになります。

TOKYO TORCH Torch Tower(東京トーチトーチタワー)低層部分の完成予想パースです。
都心型MICE拠点の整備として、2000席級大規模ホールの整備や観光先進国の実現に資する国際級ホテルの整備、日本の玄関口として多機能を備えたツーリストラウンジの整備が行われます。

出典:三菱地所 ニュースリリース
大規模ホール外観完成予想パースです。
3階~6階には、現代の芝居小屋をモチーフにした約2,000席の大規模ホール、地下1階~地上6階には商業ゾーンが設けられます。
大規模ホールでは、常盤橋タワーとTorch Tower(B棟)間に設けられる「TOKYO TORCH Park(東京トーチパーク)」とのコンテンツ連動により、ダイナミックなイベント展開が可能となります。
ちなみに商業ゾーンの一部には、銭湯発祥の地ともいわれる常盤橋ゆかりの温浴施設「常盤湯」を整備し、また、広場の一角には横丁空間の整備も予定されています。

出典:三菱地所 ニュースリリース
環境負荷低減への更なる取組のイメージ図です。
発電効率の良い大規模CGSの活用や・搬送エネルギー削減の為、高層エリアへのサブプラントの設置が行われます。
また、超高層建物の持つエネルギーポテンシャルを活用した発電システムの構築(太陽光・水力・風力)を行うほか、具体例では超高層ビルの高低差を活用した水力発電が挙げられています。
また、ダブルスキンを活用してオフィス内の自然換気を促進するなど、パッシブデザインの概念が取り入れられた超高層ビルとなります。

出典:内閣府
災害復旧活動の拠点・帰宅困難者支援機能の強化もなされます。
かまどベンチやマンホールトイレなどの広場空間における機能実装や災害時の帰宅困難者受け入れ施設として8,000 ㎡、約4,800人収容のホールを防災活用する計画となっています。

出典:内閣府
TOKYO TORCH Torch Tower(東京トーチトーチタワー)の北側の常盤橋公園では、首都高速道路日本橋区間地下化事業へ協力し、一体的な川沿いの景観を形成するものとされています。

出典:内閣府
TOKYO TORCH Torch Tower(東京トーチトーチタワー) にて整備される大規模広場「TOKYO TORCH Park(東京トーチパーク)」のイメージスケッチです。
呉服橋交差点地下通路により繋がる日本橋川沿いエリアとも連携して、地下結節空間を設けるものとされています。

出典:内閣府
大規模広場「TOKYO TORCH Park(東京トーチパーク)」には視覚的な情報発信をするために外壁と一体となった大型ビジョンの設置も行われます。

出典:内閣府
TOKYO TORCH (東京トーチ) の街区中央に設けられる大規模広場「TOKYO TORCH Park(東京トーチパーク)」の完成予想パースです。
金属のシャープさとガラスのクールさが際立つA棟とは真逆に、湾曲した外壁や庇、温かみあるアースカラーを採用した外観が特徴のB棟とのコントラストが印象的な都市空間となります。

出典:内閣府
TOKYO TORCH (東京トーチ) の街区中央に設けられる大規模広場「TOKYO TORCH Park(東京トーチパーク)」の完成予想パースです。
大規模広場の地下には都市計画駐車場や変電所も設けられます。

出典:内閣府
TOKYO TORCH(東京トーチ)の街区中央に設けられる大規模広場「TOKYO TORCH Park(東京トーチパーク)」の完成予想パースです。

出典:内閣府
皇居前広場から見たTOKYO TORCH(東京トーチ)と丸の内~大手町の超高層ビル群の完成予想パースです。日本一迫力ある超高層ビル群のランドマークとして君臨します。

出典:内閣府
TOKYO TORCH Torch Tower(東京トーチトーチタワー)の完成予想パースです。
高さ400mに迫る63階建て、高さ390mの日本一高い超高層ビルの建設がこれから始まります。
人と人の対面コミュニケーションの重要性がコロナ禍のオンラインコミュニケーションを通じて感じられた今、アフターコロナの新しい日本の象徴として、最先端のビジネスを生むコミュニケーションの場やグローバルコミュニケーションの場として機能していきそうです。

出典:内閣府
TOKYO TORCH Torch Tower(東京トーチトーチタワー)の62階、屋上階には屋外空間併設の展望施設が整備されます。
都心を眼下に、遠く富士山を臨むことができ、57階~61階には、圧巻の眺望と世界水準のホスピタリティとなる約100室の国際級ホテルが入ります。
57階のホテルロビー階は、外気を取り入れるデザインとし、建築家の藤本 壮介氏による頂部デザインが採用されています。

出典:三菱地所ニュースリリース
整理番号B-0354-B06