2022/05/10
ののあおやま民活棟/クラス青山 |
ののあおやま民活棟/クラス青山は、東京都港区北青山三丁目の都営住宅青山北町アパート跡地に建つ地上25階、地下1階、高さ99.90m、総戸数229戸のタワーマンションです。
老朽化した都営住宅団地である青山北町アパートを東京都が高層・集約化して建替え、創出した用地を生かして民間開発を段階的に誘導しながら、青山通り周辺エリアの拠点となる複合市街地を形成するものとされています。
「ののあおやま民活棟」は、北青山三丁目地区まちづくりプロジェクトにおいて民間活用事業として位置付けられた事業となっており、都有地を約 70年間の定期借地によって借り受け、賃貸マンション、サ高住、商業施設、保育所、地域交流施設等で構成した、25階建ての複合施設となっています。
また、建物・景観デザイン監修には、隈研吾氏が携わっているほか、「ビオトープ」や「芝生広場」等を設けた約3,500㎡の大規模緑地も整備されています。
着工は2018年3月1日、竣工は2020年5月28日となっており、竣工、供用開始されています。
参考資料、引用元
・東京都 北青山三丁目地区まちづくりプロジェクト
・ののあおやま 公式サイト
・西武造園 豊かな自然を再生する 約3,500㎡の森を創出
・東京建物/三井不動産 ミシュラン掲載店やブルワリー併設店も集結 北青山の新複合施設「ののあおやま ショップ&レストラン」全店舗オープンが決定
・青山共創/東京建物/三井不動産/三井不動産レジデンシャル ののあおやまに約 3,500 ㎡の大規模緑地 クラス青山、ツクイ・ののあおやま ののあおやまショップ&レストランが誕生
・青山共創/東京建物/三井不動産/三井不動産レジデンシャル「青山共創」―地域と共に創るー 「(仮称) 北青山三丁目地区 まちづくりプロジェクト民活事業」着工
過去の記事
→2018年11月22日投稿 (仮称)北青山三丁目地区まちづくりプロジェクト民活事業
→2019年7月5日投稿 (仮称)北青山三丁目地区まちづくりプロジェクト民活事業

概要
・名称 ののあおやま民活棟/クラス青山
・計画名 (仮称)北青山三丁目地区まちづくりプロジェクト民活事業
・name Nono Aoyama Minkatsu Building/Class Aoyama
・中文名 野野青山民胜大厦/青山班
・所在地 東京都港区北青山三丁目227番4
・用途 共同住宅、老人ホーム、飲食店、物販店舗、保健所、自動車車庫
・階数 地上25階、地下1階
・高さ 99.90m(軒高:89.90m)
・構造 鉄筋コンクリート造、一部鉄骨造
・基礎工法 杭基礎
・総戸数 賃貸住宅:229戸、サービス付き高齢者向け住宅:49戸
・敷地面積 7,895.01㎡
・建築面積 2,849.12㎡
・延床面積 34,804.00㎡
・着工 2018年3月1日
・竣工 2020年5月28日
・建築主 青山共創 (構成企業:東京建物、三井不動産、三井不動産レジデンシャル)
・設計 鹿島建設 (外装デザイン監修:隈研吾建築都市設計事務所 、ランドスケープデザイン監修:ランドスケープ・プラス)
・施工 鹿島建設
・最寄駅 表参道
(2021年7月17日撮影)
建築計画の概要板

位置図
区域図

出典:東京建物/三井不動産ニュースリリース
施設構成

出典:東京建物/三井不動産ニュースリリース
イメージパース
▼高層部分

▼低層部分

出典:東京建物/三井不動産ニュースリリース
南西側から見たののあおやま民活棟/クラス青山の様子です。
施設名称の「のの」とは、日本で古くから使われていることばで、日・月・神・仏など、すべて尊ふべきものを指します。
青山にあるこの街区が、自然の尊さに包まれ、そのありがたさを改めて感じさせてくれる地になること。そう感じられる人と人が、ここで出会い、集い、世界でも稀な魅力が生まれていく地になること。
ながく、多くの人たちに「のの」と呼んでもらえるような街に育つことを願い、この地の名称としているとのことです。

ののあおやま民活棟/クラス青山の高層部分の様子です。
建物内には、居住者のコミュニティ促進や快適性を向上するための様々な共用施設が設けられいます。
入居者間の豊かな交流を育むと共に入居者の趣味嗜好・創作を表現するスペースとなる「プライベートサロン」や、在宅勤務を可能とする「テレワークスペース」、都心の眺望を楽しめる「ルーフトップテラス」、日常の健康を促進する「フィットネスルーム」等、充実した共用施設が入っています。

南側真下から見上げたののあおやま民活棟/クラス青山の様子です。
2~4階には、サービス付き高齢者向け住宅の「ツクイ・ののあおやま」が入っています。
また、「おはよう保育園 ののあおやま」や「地域交流拠点 まちあい」も低層部分に入っています。

ののあおやま民活棟/クラス青山の低層部分、エントランスの様子です。

手すりはガラス手すりが採用されており、中低層部分はスモークガラス、高層部分は透明のガラス手すりが用いられています。

西側から見上げたののあおやま民活棟/クラス青山の様子です。

ののあおやま民活棟/クラス青山の低層部分の様子です。
1・2 階には、「森の商店街」をコンセプトとした商業ゾーン「ののあおやまショップ&レストラン」となっており、居住者や地域住民の利便性向上に繋がる飲食店舗・物販店舗・サービス業態等の誘致がなされています。
また、商業ゾーン内1階には地域交流施設が設けられており、エリアマネジメント活動の拠点として活用されるとのことです。

ののあおやま民活棟/クラス青山の低層部分の大階段です。
下へ行くほど広くなるデザインとなっています。

敷地内には、青山本来の豊かな自然を再生する約3,500 ㎡の潤いある大規模緑地も創出されています。
かつて大名屋敷のあった高台の地形や水脈を活かし、隣接する港区立北青山児童遊園、都営住宅建替事業外構部と一体的かつ連続した森の空間が整備されました。

「芝生広場」の様子です。

北青山三丁目公園に至る通路の様子です。
緑地帯が整備されています。

「北青山三丁目公園」の様子です。

南西側、北青山三丁目公園から見たののあおやま民活棟/クラス青山の様子です。

建物角部はダイレクトウィンドウが設けられています。

緑地空間全体のデザイン監修にランドスケープ・プラスの平賀達也氏、樹種選定のアドバイザリーに東京農業大学客員教授の濱野周泰氏の協力を得ながら、明治神宮など計画地周辺地域の潜在植生や生態系に基づいた外構計画を行い、多様な生物が持続的に生息できる豊かな緑地空間を創出しているとのことです。
また、建物・景観デザイン監修には、自然素材を取り入れたデザインを特徴とし、世界的に著名な建築家である隈研吾氏の協力を得て、大規模な森と調和した外観デザインとなっています。

緑地帯には、「小川」も設けられており、都心でもせせらぎが心地良い空間となっています。

「ビオトープ」の様子です。

「露台」の様子です。

東側から見上げたののあおやま民活棟/クラス青山の様子です。

ののあおやま民活棟/クラス青山の車寄せエントランスの様子です。

敷地東側の広場と車寄せです。
インターロッキングによる舗装と植栽によって歩車分離が図られています。

敷地東側の広場と低層部分の「ののあおやまショップ&レストラン」の様子です。

施設案内板です。

現地に掲載されている位置図です。

現地にて撮影
現地に掲載されているテナント一覧です。

現地にて撮影
東側から見たののあおやま民活棟/クラス青山 低層部分の様子です。
屋上緑化もなされた屋根に、軒が深く、ガラス張りの外観が特徴的な建物となっています。

北東側正面から見たののあおやま民活棟/クラス青山 低層部分の様子です。

北側から見たののあおやま民活棟/クラス青山 低層部分の様子です。

北側から見たののあおやま民活棟/クラス青山の様子です。

団地を再開発することにより、居住施設をタワーマンションにし、低層部分を商業施設、余った敷地は緑化するという手法で、利便性向上と自然保護が両立しています。

整理番号 B-0648-03竣工