2021/10/24
世界貿易センタービルディング南館/ワールドトレードセンター サウスタワー |
世界貿易センタービルディング南館/ワールドトレードセンター サウスタワーは東京都港区浜松町に建つ39階建て、高さ197.317mの超高層ビルです。
東京都市計画都市再生特別地区の一つに指定されており、東京の玄関口である浜松町駅のポテンシャルを活かしながらにぎわいにあふれた国際性豊かな交流ゾーンの形成や東京モノレール浜松町駅の建替えやバスターミナルの再整備などによる浜松町駅周辺の交通結節機能の強化を図るものとされています。
また、MICE機能の整備や外国人滞在者支援機能及び交通・観光サポート機能の導入により国際競争力の強化を図り、業務棟・商業棟などで構成する全体延床面積約28万㎡の拠点性と象徴性を備えた国際的なビジネスセンターが創出されます。
世界貿易センタービルディング南館のフロア構成は、地下2階に物流管理センター、地下1階に駐車場、地上1階に車寄せ、駐車場、2階に防災センター、3階に貫通通路、3~5階にサービス店舗、6~7階に機械室、8階にオフィスロビー、9~38階にオフィスとなります。
着工は2017年9月1日、竣工は2021年3月25日となっています。
参考資料、引用元
・世界貿易センタービルディング南館 公式サイト
・鹿島建設 世界貿易センタービル 南館
・浜松町二丁目4地区A街区本格始動2021 年の竣工に向け、世界貿易センタービルディング南館(業務棟)が着工
・国土交通省 株式会社世界貿易センタービルディング他3者の民間都市再生事業計画((仮称)浜松町二丁目4地区A街区(A棟、TM棟))を認定 ~ 交通結節機能の強化と、外国人滞在者へのサポート充実 ~
過去の記事
→2016年10月21日投稿 浜松町二丁目4地区 A-3棟
→2018年12月19日投稿 世界貿易センタービルディング 南館 A-3棟
→2019年4月13日投稿 世界貿易センタービルディング 南館 A-3棟
→2019年12月16日投稿 世界貿易センタービルディング 南館 A-3棟
→2020年2月19日投稿 世界貿易センタービルディング 南館 A-3棟
→2020年6月30日投稿 ワールドトレードセンター サウスタワー/世界貿易センタービルディング サウスタワー
→2020年10月13日投稿 世界貿易センタービルディング南館/ワールドトレードセンター サウスタワー

概要
・名称 世界貿易センタービルディング南館/ワールドトレードセンター サウスタワー
・計画名 世界貿易センタービルディング 南館 A-3棟/(仮称) 浜松町二丁目4地区A街区
・name World Trade Center Building South Tower
・中文名 世贸中心大楼南馆
・所在地 地番地名:東京都港区浜松町二丁目5番22、37、48 他
住居表示:東京都港区浜松町二丁目4番1
・用途 バスターミナル、タクシープール、ステーションコア、事務所、店舗、駐車場、駅舎、ホテル等
・階数 A-1棟:地上46階、地下3階
A-2棟:地上8階、地下3階
A-3棟(南館):地上39階、地下3階
モノレール棟:地上5階
・高さ A-1棟:235m
A-2棟:50m
A-3棟(南館):197.317m
モノレール棟:34m
・構造 A-1棟:鉄骨造、鉄筋コンクリート造、鉄骨鉄筋コンクリート造
A-2棟:鉄骨造、鉄筋コンクリート造
A-3棟(南館):鉄骨造(柱:CFT造)、鉄筋コンクリート造、鉄骨鉄筋コンクリート造
モノレール棟:鉄骨造
・基礎工法 A-1棟:直接基礎
A-2棟:直接基礎
A-3棟(南館):直接基礎
モノレール棟:直接基礎
・客室数 約140室
・敷地面積 A-1棟:約21,100㎡※街区全体
A-2棟:約21,100㎡※街区全体
A-3棟(南館):3,195.310㎡
モノレール棟:約21,100㎡※街区全体
・建築面積 A-1棟:約18,200㎡※街区全体
A-2棟:1約18,200㎡※街区全体
A-3棟(南館):2,881.464㎡
モノレール棟:約18,200㎡※街区全体
・延床面積 A-1棟:約314,500㎡ (業務商業用途:約289,500㎡、駐車場等:約24,500㎡)※街区全体
A-2棟:約314,500㎡ (業務商業用途:約289,500㎡、駐車場等:約24,500㎡)※街区全体
A-3棟(南館):95,239.380㎡
モノレール棟:約314,500㎡ (業務商業用途:約289,500㎡、駐車場等:約24,500㎡)※街区全体
・着工 A-1棟:2017年9月1日(解体着手:2021年度)
A-2棟:2017年9月1日
A-3棟(南館):2017年9月1日
モノレール棟:2017年9月1日
・竣工 2029年度※街区全体
A-1棟:2026年度
A-2棟:2026年度
A-3棟(南館):2021年3月25日
モノレール棟:2028年度
・建築主 世界貿易センタービルディング、東京モノレール、東日本旅客鉄道
・設計 A-1棟:日建設計、鹿島建設
A-2棟:日建設計、鹿島建設
A-3棟(南館):日建設計、鹿島建設
モノレール棟::ジェイアール東日本建築設計事務所
・施工 A-1棟:---
A-2棟:---
A-3棟(南館):鹿島建設
モノレール棟:---
・最寄駅 浜松町、大門
(2021年9月19日撮影)
建築計画の概要板


位置図

出典:東京都
配置図

出典:東京都
断面図

出典:東京都
イメージパース

出典:国土交通省
南西側から見上げた世界貿易センタービルディング南館の様子です。
オフィス空間は、ワンフロア約530坪の無柱空間、天井高約2.8mとなっており、主貸室は3分割利用、約149坪~約472坪での対応が可能なものとなっています。

世界貿易センタービルディング南館の外観意匠は、空と同化したガラスの青、カーテンウォールの垂直水平のマリオンが美しい外観デザインとなっています。

「世界貿易センタービルディング南館」と「浜松町二丁目地区第一種市街地再開発事業」の間には、パーキングや車寄せへの車路があります。

2階の浜松町駅から直結しているデッキから、将来的に浜松町二丁目地区第一種市街地再開発事業へ接続する連絡通路も一部準備工事がなされています。

1階にある車寄せの様子です。
ピロティ空間となっており、駐輪場も併設されています。

真下から見上げた世界貿易センタービルディング南館の様子です。
構造は制震構造が採用されており、CFT柱と梁端部とのフランジ断面積を増やすことにより、柱接合部の破断を防ぐほか、建物用制震ダンパーとして、世界初となる振動エネルギー回生システムVERS (Vibration Energy Recovery System)を搭載した新世代制震オイルダンパー「HiDAX-R」の設置、地震エネルギーを吸収する「座屈拘束ブレース」や地下約40mまで達する「地中連続壁」も用いられています。

制震オイルダンパーの「HiDAX-R」は、自動車のブレーキ制御などで用いられているエネルギー回生システムの原理を初めて建物に応用したもので、地震による建物の振動エネルギーを一時的に補助タンクに蓄え、それをダンパーの制震効率を高めるアシスト力として利用することにより、従来型装置の限界を大幅に超えた世界最高の制震効率を達成したものになります。
風揺れから震度7の大地震までカバーし、頻度の高い震度4~5クラスの地震や長周期地震動に特に高い効果を発揮し、一般的な制震構造と比較して揺れ幅を半減、揺れが収まるまでの時間を劇的に短縮することが可能となっています。
・鹿島建設 世界初、地震エネルギーで揺れを止める新世代制震装置「HiDAX-R 【Revolution】」を開発

出典:鹿島建設
南東側から見上げた世界貿易センタービルディング南館の様子です。
BCP対策は、構造面のみならず、共用部で利用可能な電力を生み出す「太陽光発電システム」、各フロアに設けられた「テナント向け防災備蓄スペース」、3、8階に設けられた最大372人収容可能な「帰宅困難者受入空間」、72時間供給可能な「非常用発電機」、水道が停止しても3日間供給可能な「井戸」、津波や洪水、高潮に対応する「防潮板」なども設置されています。

現地に掲載されている世界貿易センタービル南館のテナント一覧です。

世界貿易センタービルディング南館の低層部分の様子です。
低層部分には、歩道に面して壁面緑化が施されており、緑豊かな歩行空間が創出されています。

壁面緑化は、壁面に直接植栽が設けられているけでなく、横桟状にスリットが入っている箇所に植栽が設けられています。

内側から見た壁面緑化部分の様子です。

浜松町駅へ直結している貫通通路へ通じる階段です。

浜松町駅への貫通通路の様子です。

世界貿易センタービルディング南館のオフィスエントランスです。
シャトルエレベーターにより、8階のオフィスロビーへ直結しています。

浜松町駅側から見た世界貿易センタービルディング南館の貫通通路の様子です。

世界貿易センタービルディング南館の東側には、浜松町駅方面から南側へ向かって分岐するペデストリアンデッキも整備されています。
将来的には、南側エリアでの再開発も行われ、接続されるのか気になりますね。

北側から見上げた世界貿易センタービルディング南館の様子です。
北側はガラス面が少なく、壁面が目立つ外観意匠となっています。

北西側から見上げた世界貿易センタービルディング南館の様子です。

塔屋部分まで外壁が延び、スッキリとした印象を受けます。

オフィスフロア部分の増強用室外機スペースは、格子が設けられており、外観上、目立たない工夫がなされています。

北西側から見た世界貿易センタービル街区全体の様子です。

南側、少し離れた所から見た世界貿易センタービルディング南館の様子です。

南西側から見た世界貿易センタービル街区全体の様子です。

東京タワーから見た世界貿易センタービルディング南館の様子です。

東京タワーから見た世界貿易センタービルディング南館の高層部分の様子です。

東京タワーから見た浜松町方面の様子です。
今後、世界貿易センタービル本館の再開発が進みます。

整理番号B-0446-08竣工