2022/03/05
基町相生通地区第一種市街地再開発事業 |
基町相生通地区第一種市街地再開発事業は、広島県広島市中区基町の朝日会館跡地と北側の市営基町駐車場一帯跡地で計画されている地上31階、地下1階、高さ約160mの超高層ビルを含む大規模再開発計画です。
再開発街区が位置する基町相生通地区は、都市再生緊急整備地域「広島都心地域」及び特定都市再生緊急整備地域「紙屋町・八丁堀地区」内に位置し、都市基盤の再整備や都市機能の集積が求められており、再開発事業の必要性が極めて高い地区になっています。
都市再生緊急整備地域の地域整備方針に掲げられている「国際的なビジネス環境の形成に資する高規格オフィスの実現等による業務機能の高度化」、「国内外から多くの人を惹きつけるMICE ・宿泊機能や観光・文化・情報発信機能の充実・強化」、「官民連携による公共空間を活用したにぎわいと交流機能の強化」等の導入を通じ、紙屋町・八丁堀地区の活性化に向け、賑わいのあるまちの形成を目指すものとされています。
外観デザインは、ガラス張りを基調とし、低層部分から高層部分にかけて変化をつけたデザインとなり、日射を軽減するための庇も設置されています。
2022年3月3日、「紙屋町・八丁堀地区」に計画される「基町相生通地区第一種市街地再開発事業」を広島市が都市計画決定しており、着工は施行認可及び権利変換計画認可、認可後速やかに工事に着手とのことで、2022年度~2023年度を予定、竣工は高層棟と変電所棟が2027年度、市営駐輪場棟が2029年度となっています。
参考資料、引用元
・広島市 /中国電力ネットワーク/朝日新聞社/朝日ビルディング/広島商工会議所/都市再生機構 「基町相生通地区第一種市街地再開発事業」を推進します
・日刊建設工業新聞 広島市/基町相生通再開発を都計決定/3棟総延べ8・7万平米
過去の記事
→2021年10月1日投稿 基町相生通地区第一種市街地再開発事業

出典:朝日新聞
概要
・名称 基町相生通地区第一種市街地再開発事業
・計画名 基町相生通地区第一種市街地再開発事業
・name Motomachi Aioi-dori District Type 1 Urban Redevelopment Project
・中文名 基町相生通地区1型都市再开发事业
・所在地 広島県広島市中区基町
・用途 高層棟:事務所、ホテル、店舗、駐車場、駐輪場
変電所棟::変電所、駐車場
市営駐輪場棟:市営駐輪場
・階数 高層棟:地上31階、地下1階
変電所棟:地上5階
市営駐輪場棟:地上5階、地下1階
・高さ 高層棟:160m
変電所棟:20m
市営駐輪場棟:20m
・構造 ---
・基礎工法 ---
・客室数 ---
・敷地面積 約7,500㎡
・建築面積 約5,700㎡
・延床面積 約86,600㎡
・着工 2022年度~2023年度
・竣工 高層棟:2027年度
変電所棟:2027年度
市営駐輪場棟:2029年度
・建築主 代表施行者:都市再生機構、共同施行者朝日新聞社、朝日ビルディング、中国電力ネットワーク
地権者 :朝日新聞社、(株)朝日ビルディング、中国電力ネットワーク、広島市、広島商工会議所
・設計 ---
・施工 ---
・最寄駅 立町電停、県庁前
(---撮影)
位置図
区域図

出典:広島市
配置図

出典:広島市
断面図

出典:広島市
Google Earthでポリゴンを用いて作成した基町相生通地区第一種市街地再開発事業とその周辺の簡易パースです。
国際的なビジネス環境の形成、業務機能の高度化に資する高規格オフィスが整備されるほか、国内外から多くの人を惹きつける宿泊機能等の充実・強化を行うとのことで、断面図からも確認できるようにオフィスやホテルをメインとした超高層ビルになります。
また、低層部分には、広島商工会議所も入り、地域経済の活性化に資する産業支援機能の集約利便性の高い都心に、経済団体・商工団体・産業支援機関等を集約し、地域経済を支える中小企業・小規模事業者や起業家等へ各機関の支援メニューをワンストップで提供する官民連携拠点の構築を目指すものとされています。

車移動に依存した社会からの脱却を図るため、基町駐車場を廃止し、広島市の自転車都市づくりを推進するため市営基町駐輪場も更新されます。
近年は再開発によって、自転車通勤可能な大規模な駐輪場を設ける場合があり、日本一高い超高層ビルとして計画が進む「TOKYO TORCH Torch Tower(東京トーチトーチタワー)」でも大規模駐輪場が計画されていたりします。
自転車通勤は、車通勤の依存度を減らし、環境負荷軽減や駐車場を減らすことによるアスファルト面積減からヒートアイランド現象を抑制できるほか、電車通勤から自転車通勤にある程度人を流すことにより、満員電車の混雑抑制にも繋がります。
自転車通勤は健康面にも良い影響を与えるため、今後はひとつの通勤手段として定着していくかもしれませんね。

基町相生通地区第一種市街地再開発事業周辺でも再開発が計画されています。
北側の「広島八丁堀3・7地区」では、28階建て、高さ98mのB-1棟、16階建てのA棟、15階建て、高さ70mのB-2棟と3棟の高層ビル群が建設されます。

Google Earthで作成した広島駅側から見た簡易パースです。
超高層建築物の高さ上位にタワーマンションが並ぶ中、基町相生通地区第一種市街地再開発事業はオフィスとホテルメインであることが特徴的です。
広島都市圏の都心部は広島駅前ではなく、紙屋町・八丁堀付近で、都心部に人が集まってくるオフィスやホテル、商業施設が入ることは都心部への人の流れを生み出すこととなり、より密度の高い賑わいを創出することができます。

紙屋町・八丁堀付近のGoogle Earth簡易パースです。

瀬戸内海、広島港方面から見た広島都心部方面のGoogle Earth簡易パースです。

府中町、JR広島運転所側から見た広島都心部方面のGoogle Earth簡易パースです。

整理番号 B-1231-02