2022/03/10
新県立中央図書館整備事業 |
新県立中央図書館整備事業は、静岡県静岡市のJR東海道線東静岡駅南口県有地で計画されている駅直結図書館をメインとした拠点施設です。
新県立中央図書館は、ますます多様化していく県民のニーズに応えるため、時代の変化に適切に対応しつつ、県内図書館の中核として県内市町立図書館を支援し、住民一人ひとりの生涯学習を支える、自立を支援する、地域づくりに貢献する、静岡の発展に寄与する等、知のインフラ(社会資本)としての役割を継続する目的で計画されています。
令和4年2月19日、新県立中央図書館整備事業設計業務委託に係る公募型プロポーザルのプレゼンテーション及び2次審査が行われ、1次審査により選定した6者の中から、最も優れた技術提案書として「C+A(シーラカンスアンドアソシエイツ)、アイダアトリエ、日建設計設計企業体」の案が特定されました。
「未来の図書館をリードするGLOCALな知(地)の拠点」というコンセプトの案では、「図書館の自由に関する宣言」を遵守し、情報アクセスの自由を保証し図書館の未来に向けてのサービスを持続的に拡張することが掲げられています。
また、各地のワークショップで選定した静岡県・市・町それぞれの地域を代表する植物を、日射や風環境など、各々に適したテラスに配置した独特な外観意匠が特徴となっています。
新県立中央図書館整備計画では、交流スペースやカフェ・ラウンジ、緑地広場・テラスの設置、駐車場(平面)・駐輪場の設置、歩行者用通路(ペデストリアンデッキ)とすることが掲げられています。
東静岡駅と新県立中央図書館を歩行者専用通路(ペデストリアンデッキ)で結ぶことにより、駅南口から図書館へのアクセスのバリアフリー化を図り、高齢者等にやさしい施設づくりを目指すものとされています。
総事業費は180億円、開業は2026年度となっており、現在は暫定的に駐車場として活用されています。
参考資料、引用元
・静岡県 新県立中央図書館整備事業設計業務委託に係る公募型プロポーザルの実施について
・静岡県 新県立中央図書館設計プロポーザルの審査結果
・静岡県 東静岡駅南口県有地「文化力の拠点」基本計画(案)
・建通新聞 県 新県立中央図書館整備事業設計プロポ結果
過去の記事
→2020年1月25日投稿 東静岡駅南口県有地「文化力の拠点」

出典:静岡県
概要
・名称 新県立中央図書館整備事業
・name New Prefectural Central Library Development Project
・中文名 新县立中央图书馆开发项目
・所在地 静岡県静岡市駿河区東静岡2丁目
・敷地面積 約24,300㎡
・階数 地上7階
・着工 ---
・竣工 2026年度
・建築主 静岡県
・設計 C+A(シーラカンスアンドアソシエイツ)、アイダアトリエ、日建設計設計企業体
・施工 ---
・最寄駅 東静岡
(2019年12月28日撮影)
位置図
区域図

出典:静岡県
施設構成イメージ

出典:静岡県
南東側から見た新県立中央図書館整備事業計画地の様子です。

北側、東静岡駅のデッキから見た新県立中央図書館整備事業計画地の様子です。

北側から見た新県立中央図書館整備事業計画地の様子です。

南側から見た新県立中央図書館整備事業計画地の様子です。
右奥に見える建物がコンベンションホールや劇場などからなる県立複合文化施設「グランシップ」です。

西側から見た新県立中央図書館整備事業計画地の様子です。

3階に設けられる「ラウンジテラス」のイメージパースです。
内部機能とテラスが連携することで生まれる多様な活動を、イベント情報としてWEB などで発信し、人々の参加を促すものとされています。
音楽テラスでは、ちょっとした演奏会が行われたり、ハーブガーデンで栽培したフレッシュなハーブを活用できるキッチンラボ、富士山を眺めながら朝ヨガ会ができるスポーツ・テラス、ものづくりテラスでは天竜杉を使ったパーゴラをWS で製作し、館内やテラス、さらには、まちなかにも展開するなど、図書館発信の多様なアクティビティがワクワクする風景を創り出されます。

出典:静岡県
図書館内部吹き抜け空間のイメージパースです。
多様な活動が街区と繋がる、明るくオープンな1、2階から、知を探求するための上階の比較的クローズな個人空間へとグラデーショナルに変化する構成となります。
家具や仕上げには富士宮や天竜の杉・ヒノキなど静岡の木材を積極的に活用し親しみと落ち着きのある空間となる計画です。

出典:静岡県
「書架と個人のスペース」のイメージパースです。

出典:静岡県
新県立中央図書館整備事業計画地は、東静岡駅周辺地区は、静岡市が主体となって平成5年度から進められた土地区画整理事業により、街路や駅前広場、公園緑地等の都市基盤や街区が整備されています。
平成10年度には、JR東静岡駅が開業するとともに、静岡県コンベンションアーツセンター「グランシップ」が開館し、新たな都市拠点が形成されてきています。
計画地周辺の街区には、商業施設や金融機関、高層マンション等が立地しており、NTT DoCoMo東海 静岡ビル、マークス・ザ・タワー東静岡等の超高層オフィスビルやタワーマンションも林立しています。

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