2022/05/26
名鉄瀬戸線喜多山付近高架化事業 |
名鉄瀬戸線喜多山付近高架化事業は、愛知県名古屋市守山区にて、正式名称「一般国道302号及び都市計画道路守山本通線と名古屋鉄道瀬戸線との立体交差事業」という名称で進められている高架化事業です。
名鉄瀬戸線と平面交差する国道302号線の他に瀬戸街道などの踏切で常時発生する渋滞や、朝の通勤ラッシュ時間帯に起こる開かずの踏切を廃止するために高架化が進められています。
高架化により、喜多山駅は従前の2面3線の地上駅と喜多山検車区(検査線本数2本、最大収容両数5両)、留置線、喜多山駅ビルという構成から、2022年4月時点では上り線は1面2線の高架駅で、下り線は1面2線の地上駅、高架上の留置線という構成になっています。
工区ごとに完成年度が異なりますが、完成年度は2024年1月31日となっています。
2022年3月19日の始発列車から、上り線(栄町方面)を高架に切り替えて運行が開始されています。
参考資料、引用元
・名古屋市 一般国道302号及び都市計画道路守山本通線と名古屋鉄道瀬戸線との立体交差事業
・名古屋鉄道 瀬戸線 喜多山駅付近鉄道高架化事業に伴い 3月19日(土)から喜多山駅付近の上り線を高架に切り替えて運行します
過去の記事
→2014年8月7日投稿 名鉄瀬戸線喜多山駅付近高架化事業
→2014年12月25日投稿 名鉄瀬戸線喜多山駅付近高架化事業
→2015年5月10日投稿 名鉄瀬戸線喜多山駅付近高架化事業
→2015年10月25日投稿 名鉄瀬戸線喜多山駅付近高架化事業
→2016年2月26日投稿 名鉄瀬戸線喜多山駅付近高架化事業
→2016年6月11日投稿 名鉄瀬戸線喜多山駅付近高架化事業
→2016年10月25日投稿 名鉄瀬戸線喜多山付近高架化事業
→2017年9月7日投稿 名鉄瀬戸線喜多山付近高架化事業
→2018年4月18日投稿 名鉄瀬戸線喜多山付近高架化事業
→2018年10月8日投稿 名鉄瀬戸線喜多山付近高架化事業
→2019年3月18日投稿 名鉄瀬戸線喜多山付近高架化事業
→2019年9月9日投稿 名鉄瀬戸線喜多山付近高架化事業
→2020年1月16日投稿 名鉄瀬戸線喜多山付近高架化事業
→2020年10月1日投稿 名鉄瀬戸線喜多山付近高架化事業

概要
・名称 一般国道302号及び都市計画道路守山本通線と名古屋鉄道瀬戸線との立体交差事業
・name Meitetsu Seto Line Kitayama elevated railway project
・中文名 名铁濑户线喜多山高架铁路项目
・区間 守山区小幡南二丁目から大森二丁目
(小幡駅~大森・金城学院前駅 約1.9㎞)
・踏切除去数 9箇所
・着工予定 2014年度
・竣工予定 2024年1月31日
(2022年4月7日撮影)
位置図
区域図

出典:名古屋市
配置図

出典:名古屋市
断面図

出典:名古屋市
施工順序図

出典:名古屋市
イメージパース
▼喜多山駅 鳥瞰イメージパース

出典:名古屋市
▼喜多山駅 高架駅舎イメージパース

現地にて撮影
喜多山3号踏切から見た東側、大森・金城学院前駅方面の様子です。
大森・金城学院前駅を出てすぐ高架の起点となっています。

西新田公園から見た名鉄瀬戸線の高架です。
「2018年時点」では高架は見られませんでしたが、2022年時点では公園の奥に高架があります。

国道302号線と交差する喜多山2号踏切の様子です。名古屋市東部を南北に結ぶ鉄道網がないため、この付近を南北に移動する場合は自家用車移動になることから、激しい渋滞が慢性的に発生しています。
上り線のみ高架化され、遂に電車が高架上を走るようになったことから、渋滞はやや緩和されるものと思われます。

喜多山駅、国道302号線北側は「翠松園」と呼ばれる戦前の電鉄沿線開発によって開発された文化住宅地があります。

東側、国道302号線側から見た喜多山駅の様子です。
駅東側には空地があり、こちらに駅前広場やロータリー等が建設される可能性があります。
現在は国道302号線を南北に移動できる市営の基幹バスがないため、ロータリー整備がなされて、勝川や喜多山、引山、上社、高針、原、徳重などが基幹バスやBRTで結ばれれば渋滞も減り、便利になりそうですがどうでしょう…。

南側から見た喜多山駅です。

喜多山駅西側の道路から見た名鉄瀬戸線の高架です。

喜多山駅西側には元々留置線がありましたが、高架化後も留置線が設けられました。

北側から見た喜多山駅前の道路です。
喜多山駅は現在、仮駅舎に改札口があります。

北西側から見た喜多山駅の様子です。
以前、喜多山駅ビルがあった場所は暫定的に駐輪場として活用されています。
高架化工事後は再度、駅ビルが建設されるのかわかりませんが、駅前にスーパーマーケットやカフェ、レストラン、各種チェーン店等がないため、複合型商業施設ができれば利便性が高まりそうです。

喜多山駅構内の様子です。下り線は仮線地上駅のままとなっています。

下り線がまだ地上のため、構内踏切は残されたままとなっています。

仮囲いに覆われた通路を進むと高架化された上り線ホームへの階段があります。
エレベーターが設置され、バリアフリー化はされましたが、エスカレーターは設置されていませんでした。

喜多山駅上り線のホームです。
追い越しや速達電車と普通電車が接続可能な島式ホームとなっており、南側には化粧・防風壁が設けられた高架駅となっています。

大森・金城学院前方面には、空間が残されており、将来的な増結が発生した際もホームの延長が可能な構造となっています。

待合室が新たに設けられています。

エレベーターが設置され、バリアフリーに対応しています。

階段部分の手摺りには乳白色のガラス手摺が採用され、明るい印象を受けます。

喜多山駅の駅名標と時刻表です。
新型コロナウイルス感染症による利用者減少を受け、2021年10月30日のダイヤ改正により、名鉄瀬戸線は昼間時間帯の急行、準急等の速達種別が廃止されています。
名鉄は、旅客需要が回復局面にあると判断した場合は、柔軟にダイヤの再構築を図るともあり、今後、利用者数が増加してきた際には急行と普通が喜多山駅で接続、追い越しするダイヤになるかもしれません。

上り線高架ホームの全景です。
今後は北側に下り線高架ホームが建設されます。

喜多山駅の西側には高架上に留置線も整備されています。

高架上のホームからは名駅の超高層ビル群も望めました。

喜多山駅前の踏切から見た喜多山駅西側の様子です。

小幡6号踏切付近から見た名鉄瀬戸線の様子です。
高架線の架線柱はパイプ型のものであることが確認できます。

県道61号線瀬戸街道との平面交差である小幡5号踏切から喜多山方面を見た様子です。
旧上り線の撤去が行われていました。

県道61号線瀬戸街道との平面交差である小幡5号踏切です。
朝の通勤通学時間帯は3~4分間隔、上下合わせると約2分おきに電車が通過するため、こちらで発生する激しい渋滞から、高架化が計画されました。

小幡4号踏切の様子です。

小幡3号踏切の様子です。

高さ制限が設けられており、高さは2.4mまでとなります。

小幡駅側から見た高架化終点付近です。

小幡駅から見た高架終点付近の様子です。

小幡駅の様子です。
1999年に4代目の駅舎として橋上駅舎が完成し、相対式ホーム2面2線、守山区の中心駅となっており、一日平均乗降客数は1万1,054人となっています。

小幡駅前の再開発事業により建設された駅ビル複合施設「アクロス小幡」には、名古屋市守山市民小劇場やスーパーマーケット、クリニックモール、マンション等が入っており、駅前広場も整備されています。
