2022/08/07
神戸三宮阪急ビル/remm+神戸三宮(レムプラス神戸三宮) |
神戸三宮阪急ビル/remm+神戸三宮(レムプラス神戸三宮)は兵庫県神戸市中央区加納町4丁目の阪急神戸三宮駅前に建つ地上29階、地下3階、高さ121.39mの超高層ビルです。
「神戸阪急ビル東館 建替計画」として計画され、老朽化した神戸阪急ビルの建替及びリニューアルを行い、神戸の玄関口である三宮周辺地区にふさわしい業務機能・宿泊機能・商業機能の強化を図ると共に、シンボル的な建物として親しまれてきた神戸のランドマークを再生することで、国際的な競争力の強化を図ることを目的として計画されました。
また、阪急神戸三宮駅の再整備に伴い、神戸市営地下鉄との乗り換え利便性の向上や快適な公共空間の創出を行うことで、三宮周辺地区の活性化や都市の再生への貢献を図るものとされています。
1936年3月に阪急神戸本線の延伸にあわせて建設した旧神戸阪急ビル東館は、1995年1月の阪神・淡路大震災により被災・解体され、震災後の1995年12月に駅機能 の復旧にあわせて、暫定的な駅ビルを開業していましたが、当該建て替え事業によって低層・基壇部分にデザインの再生旧ビルのイメージ継承がなされています。
施設構成は、地上29階、地下3階、高さ121.39mの「神戸阪急ビル東館の建替」と地上2階、地下1階の「高架下店舗のリニューアル」からなり、神戸阪急ビル東館の建替の地下3階に機械室、地下2階~地上2階に駅コンコース、地下鉄への連絡通路、地下2階~地上3階に商業施設「EKIZO 神戸三宮」、4階~15階にオフィス、15階にビジネススクエア「ANCHOR KOBE(アンカー神戸)」、16階に機械室、17階~28階にホテル「レムプラス神戸三宮」、29階に展望フロア、レストランとなります。
また、高架下店舗のリニューアルの地下2階~地上3階に商業施設「EKIZO 神戸三宮」、1階~2階に駅コンコースとなります。
商業施設「EKIZO 神戸三宮」は37店舗の商業施設となっており、地下2階には核店舗となる食品スーパー「阪急オアシス」が入り、地下1階には阪急オアシスが手掛ける、買ってその場でイートインが楽しめるグローサラント「キッチン&マーケット」が兵庫エリアに初出店しています。
また、高架下に連なる飲食ゾーンは、「情緒食堂街」がコンセプトとなっており、世界各国のクラフトビールが楽しめる本格的なビアホール「BEER&GRILL コウベビアハウゼ」をはじめとした個性豊かな地元内外の名店が入るほか、東西の駅コンコース周辺にも商業施設が入ります。
ホテル「remm+神戸三宮(レムプラス神戸三宮)」は、ダブルルームが165室、ツインルームが41室、ユニバーサルルームが3室の客室数209室のホテルとなり 、デザインコンセプトは「remm&SKY SLEEP」となります。
外観デザインは、低層・基壇部に大きなアーチ窓や円筒形のコーナー部分を配し、旧神戸阪急ビル東館のデザインのイメージを継承したものとなっており、細身の建物形状、高層部分のホテルは神戸市防災計画指導指針に基づき二方向避難が可能なバルコニーが外周を覆うものとなっています。
建築主は阪急電鉄、阪急阪神不動産、設計は久米設計、施工は大林組です。
既存建築物解体着手は2016年夏、着工は2017年7月3日、竣工は2021年3月となっており、2021年4月26日に開業しています。
参考資料、引用元
・阪急電鉄/阪急阪神不動産 神戸の中心地・三宮に相応しいランドマークとなることを目指して「神戸三宮阪急ビル」が4月26日に開業します
・阪急阪神ホテルズ 神戸の中心地・三宮に新たに誕生する「神戸三宮阪急ビル」に 眠りをデザインするホテル「remm(レム)」の上位ブランド 2 号店が西日本で初出店 レムプラス神戸三宮が4月26日(月に開業します
・阪急電鉄 神戸阪急ビル東館 建替計画について
・レムプラス神戸三宮 公式サイト
・国土交通省 阪急電鉄株式会社の民間都市再生事業計画を認定 ~神戸阪急ビル東館建替及び西館リニューアル計画~
・ANCHOR KOBE(アンカー神戸) 公式サイト
・神戸市 神戸発のイノベーション創出を目指すビジネススクエア「ANCHOR KOBE」4月26日オープン!【イベント延期します】
過去の記事
→2018年1月3日投稿 神戸阪急ビル東館 建替計画
→2019年10月1日投稿 神戸阪急ビル東館 建替計画
→2021年1月28日投稿 神戸阪急ビル東館/remm+神戸三宮(レムプラス神戸三宮)

概要
名称 | 神戸三宮阪急ビル/remm+神戸三宮(レムプラス神戸三宮) |
計画名 | 神戸阪急ビル東館 建替計画 |
name | Kobe Sannomiya Hankyu Building/remm + Kobe Sannomiya |
中文名 | 神户三宫阪急大厦/Remm +神户三宫 |
所在地 | 兵庫県神戸市中央区加納町4丁目2番1 |
用途 | 事務所、店舗、ホテル、展望施設、駅施設 |
階数 | 神戸阪急ビル東館の建替:地上29階、地下3階 高架下店舗のリニューアル:地上2階、地下1階 |
高さ | 121.39m |
構造 | ▼神戸阪急ビル東館の建替 地上:鉄骨造 地下:鉄骨鉄筋コンクリート造 |
▼高架下店舗のリニューアル 鉄筋コンクリート造 | |
基礎工法 | --- |
客室数 | 209室 |
敷地面積 | 約7,100㎡ |
建築面積 | 約5,650㎡ |
延床面積 | 神戸阪急ビル東館の建替:約28,850㎡ 高架下店舗のリニューアル:約5,500㎡ |
着工 | 2017年7月3日(解体着手:2016年夏) |
竣工 | 2021年3月 |
建築主 | 阪急電鉄、阪急阪神不動産 |
設計 | 久米設計 |
施工 | 大林組 |
最寄駅 | 神戸三宮、三宮、三ノ宮 |
(2022年4月9日撮影)
位置図
区域図

出典:国土交通省
断面図

出典:阪急電鉄/阪急阪神不動産
フロア構成
▼神戸阪急ビル東館の建替
・地下3階:機械室
・地下2階~地上2階:駅コンコース、地下鉄への連絡通路
・地下2階~地上3階:商業施設「EKIZO 神戸三宮」
・4階~15階:オフィス
・15階:ビジネススクエア「ANCHOR KOBE(アンカー神戸)」
・16階:機械室
・17階~28階:ホテル「レムプラス神戸三宮」
・29階:展望フロア、レストラン
▼高架下店舗のリニューアル
・地下2階~地上3階:商業施設「EKIZO 神戸三宮」
・1階~2階:駅コンコース
イメージパース

出典:阪急電鉄
北東側から見た神戸三宮阪急ビル/remm+神戸三宮(レムプラス神戸三宮)の様子です。

神戸三宮阪急ビル/remm+神戸三宮(レムプラス神戸三宮)の低層部分の様子です。
低層部分には、駅コンコースや商業施設「EKIZO 神戸三宮」が入り、大きなアーチ形状を描いた窓やレンガ調の旧神戸阪急ビル東館を彷彿させる外観意匠が特徴となっています。

旧神戸阪急ビル東館の円筒形立面や塔部分も再現されています。

北東側から見た神戸三宮阪急ビル/remm+神戸三宮(レムプラス神戸三宮)高層部分の様子です。

神戸三宮阪急ビルの開業にあわせて、サンキタ通りと一体的に全面リニューアルされた「サンキタ広場」です。

広場にはデザイン性あるモニュメントやファニチャー類がいくつか設置されています。

広場に面した神戸三宮阪急ビル/remm+神戸三宮(レムプラス神戸三宮)のエントランス部分の様子です。

エントランス上部にはこのような繊細な彫刻があり、趣を感じられます。

阪急神戸三宮駅のコンコース出入口の様子です。

阪急神戸三宮駅のコンコース出入口付近から見上げた神戸三宮阪急ビル/remm+神戸三宮(レムプラス神戸三宮)の様子です。

低層部分の商業施設の様子です。

北西側から見上げた神戸三宮阪急ビル/remm+神戸三宮(レムプラス神戸三宮)の様子です。

北西側から見た神戸三宮阪急ビル/remm+神戸三宮(レムプラス神戸三宮)の様子です。

長手積みのレンガ調タイルが趣を感じさせる外観意匠を創り出しています。

駅コンコース出入口上には、アーチ窓があります。神戸阪急ビル東館の姿を彷彿させるデザインです。

阪急神戸三宮駅のコンコースの様子です。
折り上げ天井や大理石張りの壁面、アーチ窓が阪急の歴史を感じさせるクラシック調な内装に仕上がっています。

折り上げ天井の間接照明が美しい公共空間です。

現地に掲載されている位置図などのサインです。

現地にて撮影
現地に掲載されているフロア構成のサインです。

現地にて撮影
現地に掲載されている低層部分のフロア構成のサインです。

東側から見上げた神戸三宮阪急ビル/remm+神戸三宮(レムプラス神戸三宮)の様子です。

神戸阪急ビル東館を彷彿させる低層・基壇部分の様子です。大きなアーチ窓が目を引きます。
地上6階、地下1階建て、高さ約26m、延床面積9,960㎡の旧神戸阪急ビル東館は、戦前の1936年3月31日に竣工したビルで、大きなアーチ状の窓と円筒形の立面を配していた点が特徴です。

南東側から、見上げた神戸三宮阪急ビル/remm+神戸三宮(レムプラス神戸三宮)の様子です。

高層階の17~28階には、ダブルルームが165室、ツインルームが41室、ユニバーサルルームが3室の客室数209室の「remm+神戸三宮(レムプラス神戸三宮)」が入ります。
フロア構成は18~28階に客室、17階にホテルロビー、フロント、1階~2階にエントランスとなります。
客室は3つの“ストーリー”から構成されており、“midnight BLUE”、“sunrise EARTH”、“KOBE CLASSIC”から成り立ちます。

「remm+」のロゴです。

「阪急 神戸三宮駅」のロゴです。

29階には展望フロア、レストランが入ります。

南側から見た神戸三宮阪急ビル/remm+神戸三宮(レムプラス神戸三宮)の様子です。

南東側から見た神戸三宮阪急ビル/remm+神戸三宮(レムプラス神戸三宮)の様子です。

神戸の都心部に業務機能・宿泊機能・商業機能が集約された新たな超高層ビルが竣工しました。

2022年8月7日更新