2022/08/17
(仮称)新宿駅西南口地区 開発計画 |
(仮称)新宿駅西南口地区 開発計画は、東京都新宿区西新宿一丁目及び渋谷区代々木二丁目で計画されている大規模再開発事業で、京王百貨店やルミネ新宿ルミネ1等の建っている「北街区」と甲州街道南側のJR新宿ビルや東京南新宿ビル、ヒューマックス南新宿ビル等の建っている「南街区」の2つの街区から構成されています。
北街区は地上19階、地下3階、高さ110mの店舗、宿泊施設、駐車場等からなる超高層ビル、南街区は地上37階、地下6階、高さ225mの店舗、事務所、宿泊施設、駐車場等からなる超高層ビルが建設されます。
計画地の新宿駅周辺は、2018年3月に東京都・新宿区から公表された「新宿の拠点再整備方針」に示されている、「駅・駅前広場・駅ビルを一体的に再編し、駅とまち、まちとまちを繋げ、新宿全体を活性化させる次世代のターミナル「新宿グランドターミナル」に位置しています。
2019年12月に都市計画決定告示された新宿駅直近地区土地区画整理事業や、2021年4月に都市計画決定告示された新宿駅西口地区開発計画等の周辺開発と連携し、新宿グランドターミナルとまちをつなげる東西南北の重層的な歩行者ネットワークや地下・地上・デッキ階をつなぐ視認性の高い縦動線の整備、にぎわい施設等と一体となった屋内外の滞留・回遊空間や観光コンテンツ創出、観光情報発信・体験機能及び宿泊機能の導入による観光拠点の整備、災害時の防災対応力強化、新たな省エネ技術の積極的な導入による環境負荷の低減等に取り組むことで、新宿エリア全体の活性化に寄与するものとされています。
施設構成は、「(仮称)新宿駅西南口地区 開発計画 北街区」の地下3階~地下2階に機械室、地下2階にラチ内ホーム、地下1階にラチ内コンコース、地下2階~地上10階に店舗、9階~10階に機械室、11階~12階に導入機能、スカイコリドー等、11階に鉄道関連諸室、従業員控室、12階に店舗、ロビー、機械室、13階に導入機能、機械室、14階に屋内コリドー、ホテルエントランス、16階~19階にホテルとなっており、「(仮称)新宿駅西南口地区 開発計画 南街区」の地下6階~地下3階に機械室、地下4階~地下1階に駐車場、車路、地下2階~11階に店舗、9階~10階に導入機能、11階に鉄道関連施設、12階~15階に機械室、16階~23階にオフィス、24階~25階に機械室、25階~32階にホテル、33階に店舗、34階に新宿テラス(高層)、35階に機械室となります。なお、計画地や甲州街道は傾斜地となっており、断面図上で地表の基準となる箇所が曖昧なため、若干誤差がある可能性があります。新宿区資料に記載されている34階に新宿テラス(高層)を基準としていますが、南街区は地上37階まであるため、確認申請上と運用上で階数が異なる可能性もあります。
また、北街区には、京王線新宿駅やグランドシャフト、スカイコリドー、地域冷暖房施設、南街区には新宿テラスやグランドシャフト、地域冷暖房施設といった施設が入り、甲州街道を跨ぐ国道デッキにて北街区と南街区が接続される計画となっています。
建築主は京王電鉄、東日本旅客鉄道、設計は日建設計、JR東日本建築設計事務所です。
内閣府の国家戦略特別区域会議の第22回東京都都市再生分科会が開催され、都市計画手続きが開始されたことから、新宿駅西南口地区 開発計画は内閣府が推進する「国家戦略特区」として開発が進められることになります。
着工は2023年度、竣工は北街区が2040年代、南街区は2028年度となっています。
また、関連する基盤整備は、西南口地下駅広場整備が2023年度~2028年度、渋谷区道1039線(葵通り) 表層整備が2023年度~2028年度、ミロードデッキに接続する南街区デッキ整備が2023年度~2028年度、鉄道延伸に伴う地下連絡通路の整備及び新宿駅西口駐車場改良整備が2023年度~2046年度、都道新宿副都心街路第1号線表層整備が2023年度~2046年度、新宿駅南口駐車場改良整備が2023年度~2046年度、国道デッキ整備が2040年代となっており、2040年代後半、2050年までにはすべての整備事業が完了見込みです。
参考資料、引用元
・京王グループ 新宿駅西南口地区の開発計画について
・内閣府 国家戦略特区 第22回 東京都都市再生分科会 資料1 都市再生特別地区(新宿駅西南口地区)都市計画(素案)の概要
・新宿区 第75回新宿区景観まちづくり審議会
過去の記事
→2022年4月14日投稿 新宿駅西南口地区 開発計画

出典:内閣府
概要
名称 | (仮称)新宿駅西南口地区 開発計画 |
計画名 | (仮称)新宿駅西南口地区 開発計画 |
name | (Tentative name) Shinjuku Station West South Exit Area Development Plan |
中文名 | (暂定名)新宿站西南口地区开发计划 |
所在地 | 東京都新宿区西新宿一丁目及び渋谷区代々木二丁目各地内 |
用途 | 北街区:店舗、宿泊施設、駐車場 等 南街区:店舗、事務所、宿泊施設、駐車場 等 |
階数 | 北街区:地上19階、地下3階 南街区:地上37階、地下6階 |
高さ | 北街区:110m 南街区:225m |
構造 | 北街区:--- 南街区:--- |
基礎工法 | 北街区:--- 南街区:--- |
客室数 | 北街区:--- 南街区:--- |
敷地面積 | 約16,300㎡ 北街区:約10,000㎡ 南街区:約6,300㎡ |
建築面積 | 北街区:--- 南街区:--- |
延床面積 | 約291,500㎡ 北街区:約141,500㎡ 南街区:約150,000㎡ |
着工 | 北街区:--- 南街区:2023年度 |
竣工 | 北街区:2040年代 南街区:2028年度 |
建築主 | 京王電鉄、東日本旅客鉄道 |
設計 | 日建設計、JR東日本建築設計事務所 |
施工 | 北街区:--- 南街区:--- |
最寄駅 | 新宿、南新宿、新宿西口 |
(2022年7月25日/2022年3月27日撮影※一部除く)
位置図
▼(仮称)新宿駅西南口地区 開発計画 北街区
▼(仮称)新宿駅西南口地区 開発計画 南街区
区域図

出典:内閣府
配置図

出典:内閣府
立面図

出典:新宿区
断面図
▼(仮称)新宿駅西南口地区 開発計画 北街区

▼(仮称)新宿駅西南口地区 開発計画 南街区

出典:新宿区
施設構成
※断面図より読み取り、敷地が傾斜地で現時点では地上の基準が不明なため、新宿区資料に記載されている新宿テラス(高層)34階を基準としています。
▼(仮称)新宿駅西南口地区 開発計画 北街区
・地下3階~地下2階:機械室
・地下2階:ラチ内ホーム
・地下1階:ラチ内コンコース
・地下2階~地上10階:店舗
・9階~10階:機械室
・11階~12階:導入機能、スカイコリドー等
・11階:鉄道関連諸室、従業員控室
・12階:店舗、ロビー、機械室
・13階:導入機能、機械室
・14階:屋内コリドー、ホテルエントランス
・16階~19階:ホテル
▼(仮称)新宿駅西南口地区 開発計画 南街区
・地下6階~地下3階:機械室
・地下4階~地下1階:駐車場、車路
・地下2階~11階:店舗
・9階~10階:導入機能
・11階:鉄道関連施設
・12階~15階:機械室
・16階~23階:オフィス
・24階~25階:機械室
・25階~32階:ホテル
・33階:店舗
・34階:新宿テラス(高層)
・35階:機械室
工期/関連する基盤整備等
・北街区:~2040年代
・南街区:2023年度~2028年度
・西南口地下駅広場整備:2023年度~2028年度
・渋谷区道1039線(葵通り) 表層整備:2023年度~2028年度
・ミロードデッキに接続する南街区デッキ:2023年度~2028年度
・鉄道延伸に伴う地下連絡通路の整備及び新宿駅西口駐車場改良整備:2023年度~2046年度
・都道新宿副都心街路第1号線表層整備:2023年度~2046年度
・新宿駅南口駐車場改良整備:2023年度~2046年度
・国道デッキ整備:2040年代
イメージパース

出典:内閣府
(仮称)新宿駅西南口地区 開発計画 北街区
(仮称)新宿駅西南口地区 開発計画 北街区は、甲州街道北側の京王百貨店やルミネ新宿ルミネ1等の建っている場所に地上19階、地下3階、高さ110mの店舗、宿泊施設、駐車場等からなる超高層ビルを建設する計画です。
竣工は2040年代となっています。
北西側から見た新宿駅西南口地区 開発計画 北街区計画地の様子です。

南西側から見た(仮称)新宿駅西南口地区 開発計画 北街区計画地の様子です。

南東側から見た(仮称)新宿駅西南口地区 開発計画 北街区計画地の様子です。
手前の新宿ミロードは、東側隣接地で進む再開発事業「(仮称) 新宿駅西口地区開発計画」の区域に含まれており、こちらは地上48階、地下5階、高さ260mの超高層ビルが建設されます。

北街区の北側に建つ「京王百貨店京王ビル」は地上8階、延床面積72,867㎡、1964年竣工のビルとなっています。

北街区の南側に建つ「ルミネ新宿ルミネ1」は、地上8階、地下2階で1976年3月10日に開業しています。

ルミネ1には、京王線新宿駅ルミネ口や小田急線新宿駅南口、JR線新宿駅南口へ通じる通路もあるため、人の流れが非常に多いです。

ルミネ1から見た新宿駅南口の様子です。
新たに「ターミナルシャフト」が設けられ、垂直方向への移動も円滑化されるほか、甲州街道直下に西南口地下駅広場も整備され、歩行者交錯を緩和する乗り換え動線も整備されます。

東西歩行者ネットワークのイメージパースです。

出典:内閣府
西南口地下駅広場の断面イメージです。

出典:新宿区
西南口地下駅前広場のイメージパースです。
南北街区内の広場と合わせて約900㎡の広場空間が整備されます。
また、地下2階には京王線新宿駅の改札が新設され、駅ホームと線路も一部延伸します。

出典:内閣府
甲州街道沿いの「ターミナルシャフト」のイメージパースです。
視認性の高い位置にEV等の縦動線が整備されます。

出典:内閣府
西新宿一丁目交差点に面するターミナルシャフトのイメージパースです。

出典:内閣府
北街区の「ターミナルシャフト」のイメージパースです。
地下、地上、デッキをつなぐ縦動線が整備されます。

出典:内閣府
(仮称)新宿駅西南口地区 開発計画における歩行者ネットワークのイメージです。

出典:内閣府
スカイコリドーのイメージパースです。
新宿駅は世界一の乗降客数を誇る国際級のターミナル駅ですが、膨大な歩行者が滞留できる空間が不足しており、にぎわいと交流を生み出す滞留空間等の創出も行われます。

出典:内閣府
屋内と屋外が一体化したような広場も整備され、屋外広場は複層的に整備されます。

出典:内閣府
スカイコリドーのイメージパースです。

出典:内閣府
「5階新宿テラス」の完成予想パースです。

出典:新宿区
(仮称)新宿駅西南口地区 開発計画 北街区の外観完成予想パースです。

出典:新宿区
(仮称)新宿駅西南口地区 開発計画 南街区
(仮称)新宿駅西南口地区 開発計画 南街区は、甲州街道南側のJR新宿ビルや東京南新宿ビル、ヒューマックス南新宿ビル等の建っている場所に地上37階、地下6階、高さ225mの店舗、事務所、宿泊施設、駐車場等からなる超高層ビルを建設する計画です。
着工は2023年度、竣工は2028年度となっています。
北西側から見た新宿駅西南口地区 開発計画 南街区計画地の様子です。

甲州街道直上には、現在もミロードデッキがありますが、再開発事業により西南口地下駅前広場の整備と国道デッキが新たに整備されます。

甲州街道直上に整備される南北街区を結ぶ「国道デッキ」のイメージパースです。

出典:内閣府
既存のミロードデッキとの接続イメージです。

出典:内閣府
新宿サザンテラスへの接続イメージです。

出典:内閣府
国道デッキからサザンテラスへ抜ける貫通通路のイメージパースです。

出典:内閣府
北東側から見た新宿駅西南口地区 開発計画 南街区計画地の様子です。

南街区計画地東側には「JR新宿ビル」が建っています。

(仮称)新宿駅西南口地区 開発計画 南街区計画地東側には、バスタ新宿も入る地上33階、地下2階、高さ168.16mの超高層ビル「JR新宿ミライナタワー」が建っています。
南街区は地上37階、地下6階、高さ225mの超高層ビルとなることから、JR新宿ミライナタワーよりもかなり高い超高層ビルが建設されることになります。

近年になり、再開発が進み、歩行者デッキや広場空間の整備が進んできた新宿駅前ですが、こちらの再開発事業により更に歩き回れるまちに進化します。

南東側から見た(仮称)新宿駅西南口地区 開発計画 南街区計画地の様子です。

東側には「新宿サザンテラス」が広がっています。

南西側から見た(仮称)新宿駅西南口地区 開発計画 南街区計画地の様子です。

南側隣接地には、地上28階、地下4階、高さ150.15mの超高層ビル「JR東日本本社ビル」が建っています。

グランドターミナルの一体化を象徴するダイナミックな縦動線と新宿テラスが一体化した「グランドシャフト」が整備されます。
また、2階、5階、9階には、大規模な吹き抜け空間を有した新宿テラスも整備される計画です。

出典:内閣府
グランドシャフトの構成イメージです。

出典:内閣府
(仮称)新宿駅西南口地区 開発計画 開発計画では、北街区に「ライフスタイルホテル」、南街区に「ラグジュアリーホテル」の2つの異なるホテルが設けられます。

出典:内閣府
34階に設けられる「新宿テラス(高層)」の完成予想パースです。

出典:新宿区
「新宿テラス(中層)」の完成予想パースです。

出典:新宿区
建物の環境負荷低減を推し進め、ZEB OrientedやCASBEE Aランククラスの環境性能となるほか、地域冷暖房施設を整備し、面的なエネルギーネットワーク強化がなされます。
また、災害対策として合計約5,830㎡、約3,540人分の帰宅困難者一時滞留施設の整備が行われます。

(仮称)新宿駅西南口地区 開発計画の完成予想パースです。

出典:内閣府
(仮称)新宿駅西南口地区 開発計画の遠景パースです。

出典:内閣府
(仮称)新宿駅西南口地区 開発計画の夜景パースです。

出典:内閣府
西口駅前広場から見た(仮称)新宿駅西南口地区 開発計画の夜景パースです。

出典:内閣府
北東側から見た(仮称)新宿駅西南口地区 開発計画の完成予想パースです。

出典:新宿区
小田急ハルクから見た(仮称)新宿駅西南口地区 開発計画の計画地の様子です。

左手前側に地上48階、地下5階、高さ260mの「(仮称) 新宿駅西口地区開発計画」が建設され、奥に(仮称)新宿駅西南口地区 開発計画が建設されます。

Google Earthのポリゴンを用いて作成した(仮称)新宿駅西南口地区 開発計画と周辺の簡易パースです。

Google Earthのポリゴンを用いて作成した(仮称)新宿駅西南口地区 開発計画と周辺の簡易パースです。

Google Earthのポリゴンを用いて作成した(仮称)新宿駅西南口地区 開発計画と周辺の簡易パースです。

Google Earthのポリゴンを用いて作成した(仮称)新宿駅西南口地区 開発計画と周辺の簡易パースです。

Google Earthのポリゴンを用いて作成した(仮称)新宿駅西南口地区 開発計画と周辺の簡易パースです。

Google Earthのポリゴンを用いて作成した(仮称)新宿駅西南口地区 開発計画と周辺の簡易パースです。

2022年8月17日更新